部品の行方(でなりらぼ)

部品の行方。

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もう何機もやってるとおもしろくも何ともない。部品を繋ぐだけの作業。

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スイベルと本体は70lb以上のスプリットリングで接合。小さいと強度もないし、兎に角、入れられません!。着ける場所にもよりますが接続方法はカラビナ直づけやテープオンリーだったり、バリエーションは自由。今回は全て使い物になるソーンスリング・カラビナで構成。センターにカラビナ入るサイズのスプリットリングぐらい入れてもイイかな・・・。

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コイルコードは絡むのでダメなのですが、ワイヤー入りで戻りも強いしっかりした物なので絡みにくそー。とりあえず、切断しないで使ってみましょう。ナッツキーは庭ちゃんにあげた。

出待ち(でなりらぼ)

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こちらの都合とは無関係に時間がかかる物もあります。「靴の当たり出し」。挟んで時間が経過するのをひたすら待つ・・・。

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一応、こんなことしたりして多少の作業はあるものの、ほぼ「他力(Machine Power)本願」でひたすらお任せ。この時期は使わなくなった冬靴やこれから使う夏靴が混在しますが、基本、「これから使う物」をやった方がイイです。冬まで寝かしておくとやはり戻る。そんな訳で、お預かり中の皆様、暫くお待ちください。

月曜なんてこんなモンですヨ(でなりらぼ)

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ご近所の職業ユーザーさんのクランポン、石ゴンのクランポンに比べれば全てが楽。先っちょが「○」ではなく「△」ですから。ただ、「えっ、道具あるなら自分でやろーかな?、貸してくれる?」なんて依頼者は気楽にいますが、冗談じゃない!、人の店の中でぎゅんぎゅんガリガリやるつもりかぁ~い!!。会社戻って来たら僕があなたのデスクのパソコン開いてバリバリプリントアウトして「よっ、お疲れ!」って素知らぬ顔して仕事していてイイならそれも許そう!。優秀な人は仕事サボってお店の中で営業妨害するぐらいなら、一生懸命働いて稼いでデナリさんにお金を落としましょう!!。

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「エぇ~、特別価格でやるからウチの店でやるのは止めて!」と、ついつい妥協してしまったが、仕事の手抜きはしてません!、道具屋の美学、自分でやるより全然イイしょっ!。あーあ、また指切れちゃった、海水しみる。月曜なんてこんなモンですヨ、土曜日の繋ぎで乗り切り。今週もはりきってスタートですが、メンテ依頼は早めにお願いします。GW始まっちゃうよ!。

でなりらぼ(端境期の苦悩)

冬が終わったのはよいのだが、端境期(はざかいき)で研究室もネタ不足。「研究室」とはいえ、事実上「工房」的なマニュファクチャー感溢れることをして楽しんでいるので、色々な物が入れ替わるこの時期は“くりえ~てぃぶ”な作業に欠ける。で、今回のお客様からの持ち込みネタは「小さいネオプレーンソックス」。

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去年の秋から頼まれていたが、凍える日々に触手が動かず、放置で春を迎える事となりました。一般的な足のサイズの僕にとってはその切実さは今一理解しがたいものですが、「でかくて困る=男性」より「小さくて困る=女性」の方が助け甲斐があるよーな気はする。

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ちなみに、上は発注後1年待ちで入手する、極小シリーズFIVE TEN社のMOCCASYM(モカシム)US1.0です。大人足19cmは僕の人生の中でも最強小さい!。この女性のアイゼン調整は自己満足の極み、“くりえ~てぃぶ”感を堪能しまくり。http://www.denali.ne.jp/blog/?p=230

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で、靴下に戻って、イメージは簡単なのですが手間やコストの問題が悩ましい・・・。とりあえず、今週ちゃんとメーカー担当者と綿密な打合せ、工場選定までこなしました。後は出来てからのお楽しみ!、もーちょっと待っててね~。

でなりらぼ(抜けないストック その3)

ストックのメンテでどんだけ引っ張んだ?って感じですが、こーゆー地味で伝わらない作業にもタマには日の目見せてあげたいので継続。

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1,上の秘密兵器、ドリル+棒+ワイヤーブラシで内部を磨きます。

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2,何回か磨き上げて詰まった糞を排出!、スッキリです!。

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3,エアーガンで残りカスを飛ばした後、揮発性が高いパーツクリーナーなどで油汚れを除去。“ウォシュレット”は水なので止めましょう。

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4,アンチショックの部品が動いてしまうので接着しておくか。

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5,そんでもって、乾くの待って組み上げて完成。

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IMGP0015これからは今までの様に使っても放置したままではダメですよ~、ちゃんとバラして干しておくこと。縒りを戻したとはいえ、破綻した関係の修復には今まで以上の努力と忍耐が重要、「サビる危機」は今まで以上です!。いっそ、馬鹿らしいと思うなら心機一転、「交換」かぁ!?ちなみに、シャフトは1本2、3千円です(笑)。で、今回の質問の答え、シャフト分解清掃・ショック調整で1h位働いたので、千円ぐらいもらえるかな。あっ、今日のは持ち込み企画の内輪ネタですから、ガビったストック突然持ってこられても困りますのでご注意下さい!。僕、そんなに暇じゃないんで(笑)。

<ストックの相談は当店ですが、経営相談はこちらから。確実です!(笑)>

SUMMIT Consulting(守岡伸彦):http://summit-yamatama.s1.bindsite.jp/index/index.html

 

でなりらぼ(抜けないストック その2)

さて、続きですが、「一度ダメになったものは元に戻らない」のは当然ですが、「とりあえず縒りを戻す」的な感じで危機回避。盆に返らぬ覆水もすする事ぐらい出来ます!、そんな訳で今日の作業をはじめます。

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1,酸化した金属は元通りにはならないので、研磨によって「一皮剥く」事になります。“完璧”な処理ではありませんが、かなり有効です。要は、サビを落として酸化を促進させなければイイのです。で、道具いっぱいありますが、作業内容はかなり地味です。

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2,先ずはネジに付着した白いのをワイヤーブラシで落とす。落としたら、プラスチック・ゴム類用の潤滑剤としてシリコンスプレーでもしておく。

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4,こいつはアンチショックのストックですから、ショックの可動部も忘れずに。ただ、出来る範囲限られますが、「やらないよりマシ」なのでとりあえずメンテ。

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5,で、シャフトはかなりガビガビですが、 耐水ペーパーでキレイにしても構いませんが、コーティングも剥げるのであまりお勧めしません。かえって酸化しやすくなりますから。とりあえず、カサブタの様な激しい所は上記処理で他は無視。

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これから秘密兵器で内部研磨しますが、明日のお楽しみに回します。思いの外、画像増えたので。

でなりらぼ(抜けないストック その1)

「抜けないのですが、修理すると幾らぐらいでしょうか?」との問い合わせに対して、世間一般的な答えは「シャフト2本の代金です」となる。ただ、デナリさん的には“交換”は“修理すると幾ら?”の答えではないので正解ではない。ただ、ヤバ、りある、ガチ抜けん・・・。

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ストックが抜けなくなる原因はシャフトが曲がるか、「糞が溜まる」と言われるアルミ内部の酸化による固着。曲がった物はどーしよーもございませんが、「糞詰まり」は根性でどーにかなるもんです。そんな訳で本日のお題、「抜けないストック」スタートです。

1,先ずは下剤ならぬ潤滑油を注入して暫く放置。

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2,忘れそーになった頃、力任せに抜いてみると、ほら抜けた。

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これじゃぁ~、無理だね。抜ける訳ないよね・・・。

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スクリュー固定タイプのストックは、部品が内部にあり外回りスッキリだったり、ロックタイプの物より軽量化出来ますが、「使ったら抜いて干しておく」などのマメな管理が重要。CRCべっとりかけて「止まらなくなった!」など言うアホな人は構造をよく考えてから作業しましょう!。忙しくなってきたので、続きはまた後日。店番しながらドリル回す訳にはいかないモンで・・・。

でなりらぼ(『スクリューロックカラビナ・・・なんとかならんのか』その2)

「早く開けたい!」とはいえ、「4,5時間は放置しないと・・・」なんて考えていましたが、気がつけば、土曜の午後に放り込んだまま月曜日の昼になりました。9+24+11=44時間経過、あぁ~やちまった。で、温度は-7.8℃、イイ感じに凍りついてるじゃん!。

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1,先ずは潤滑油をかけた方から。「開け」と言う事を前提にしているので、力入りますが、開かなくはない!。

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2,潤滑油をかけない方は、もう少し力入れても開きません。こーゆー状態で「ぺろっ」ってしてみたくなる衝動に駆られるのは何故でしょう?。IMGP0004

3,続いてピッチがより細かいと思われるM社のゲート開放。こちらも同じような結果。

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4,で、無理矢理開けてみるとこんな感じ。きれいにねじ山がキャストされてます(笑)。

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<結果レポート>

確かに、「振りかける・振りかけない」では金属表面に皮膜が出来るので、潤滑油をスプレーした方は、凍りついても「ガチ凍り」感はありません。ただ、予想していた「ピッチが細かい方がイイのでは」と言う事も何か違う。どちらかと言うと「ねじ山の数」の方が重要な気がする。要は、ピッチが細かい物と荒い物が、同じ面積にねじ山を切ってあるとすれば、「ピッチが細かい」=「1凍り面積は狭いが、全体の凍り面積は広い」事になるので、理想は「少ないねじ山の細かいピッチ」が良いのでは?。実際、P社のこれは、M社のそれより「ネジが荒い」という感じだが、スクリューの解放はやや楽な気がした。で、上の写真からも分かるように、「ねじ山がキャスト痕」はM社ははっきり出たがP社は程よく取れてなくなっています。

何か、凄げ~大層な話になっていますが、『スクリューロックカラビナが凍って動かなくなってしまうのはなんとかならんのか。シリコンスプレーとか効くんですか?』 に戻ると、激寒+水っ気多いルート(アイスクライミングや湿雪地帯)に行く前に事前にメンテナンスしておく事はかなり有効、吹くならば凍結温度低いと思われるシリコンスプレーよりはCRCの様な潤滑油がお勧め、であることは間違えありません!。一番の間違えは、こんな実験3日にも渡って書き続ける僕と、最後までしっかり読み切ったらぼマニアの生徒諸君です!。皆さん、お疲れ様でした!。