でなりらぼ(『スクリューロックカラビナが凍って動かなくなってしまうのはなんとかならんのか』)

先日のお題、『スクリューロックカラビナが凍って動かなくなってしまうのはなんとかならんのか。シリコンスプレーとか効くんですか?』実験の続きです。

1,何もしないカラビナはいきなり水没。

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2,もう一方のカラビナには潤滑油をスクリューの所に振りかける。

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3,両方とも水没させたまま3時間程度放置。よく冷えた冷凍庫を準備してその中に残地。

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でなりらぼ(ネタになるかどうかですが。。)

只今HP改装中の成ケンちゃんから次のよーなメールが来た。

<><><><><><><><><><><><><><><><><><><><><><><><><>>ラボネタになるかどうかですが。。

>1.ATCガイドとルベルソ、セカンドビレイのときに支点側に掛けるカラビナホールの向きが90度違いますよね。ATCガイドの場合、支点に対して素直に掛けるといつも横っちょを向いてしまいます。さらに対応ロープ径も違いますね。みなさんどのように使い分けているのでしょうか。私見では冬壁やアイスではATCガイドの方が向いている気がします。ロープ凍ってしまうので。

>2.ニクワックスドブ漬けの利点をもう一回検証してみて欲しいです。

>3.スクリューロックカラビナが凍って動かなくなってしまうのはなんとかならんのか。シリコンスプレーとか効くんですか?<><><><><><><><><><><><><><><><><><><><><><><><><>

成ケンちゃんはかわいいが、どれも面倒くさい・・・「そんなの自分でやれ」って感じ。しかし、ネタに枯渇する昨今、背に腹は代えられない。なら、どれから触ろーか?。1番は近々研究しなければいけないが、P社の新製品待ちも合わせてペンディング、2番は洗濯して「ドブ漬け」なければいけないのでこれまた大変なのでペンディング。3番なら冷凍庫にでも暫く入れておけば良いので実現可能そー。そんな訳で、『スクリューロックカラビナが凍って動かなくなってしまうのはなんとかならんのか。シリコンスプレーとか効くんですか?』実験、検証してみましょう!。

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 先ずはじめに、スクリュータイプのカラビナの「スクリューピッチ」について気にしたことあります?。おそらく「ネジ物」とはいえ、何か確固たる統一された規格で作られているとは思えません。仮に「ウイット」・「ユニファイ」・「ISO」などの工業規格であっても、分解した事はないので、結局、指先感覚で「ネジピッチが荒いか細かいか」位しか分かりません。では、「荒い・細かい」の話で進めるとして、その特徴を考えてみましょう。ピッチが荒い=少ない回転でロック開閉が可能、絞めやすいが緩みやすい。細かい=ロック開閉にはより多くの回転が必要、緩みにくいが絞めにくい。ピッチが荒い=砂やホコリがねじ山に入りやすい、細かい=砂やホコリががねじ山入りにくい、メリット・デメリットが表裏一体なので結局、「自分の好み」と言う事になる。

個人的には、絞めにくくても緩みにくい方が安心、砂やホコリが侵入して引っかかのが困るので「ネジピッチが細かい方」を僕は選んでいる(勿論、砂やホコリの侵入は、スクリュー自体ののクリアランスにもよりますが)。個体名出しませんが、荒い物はホント砂やホコリが入りやすく、動かなくなる事もしばしば、って言うか、1度入ったら出すのも難しい、買って直ぐに現役引退を余儀なくされました。また、「凍りつく現象」についても、水が侵入しやすかったり凍結面積が広いせーか、ネジピッチが細かい物に比べてよく起きる気がします。とりあえず、そこをスクリュータイプカラビナの選定基準として、現在気に入って使っている2種類カラビナを「ノーマル水没冷凍」・「スプレー水没冷凍」で比べてみましょう!!。ただ、ブログがマニアックすぎて「書き手も大変だが読み手がついて来られない」と言う声もあるので、研究結果は分割して載せましょう。いや~、しっかり今日の授業について来られた優秀な生徒は偉いが、よほど暇なのか?。そんな訳で次回講義でまた。

でなりらぼ(一皮剥けて第二世代)

IMGP0001昨年『でなりらぼ(あほあほの実)』で「研究室預かり」になっていた、第一世代JETBOIL SOL TI(ソルチタニウム)ですが、色々手を尽くし、一皮剥け、いや、一金属盛って、第二世代になりました。中身が気になる・・・、気になって労働意欲がわかない!。つー訳で、だめだめの実を食べちゃってる僕、また開けちゃいます。

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お~、強力ライターとして使ったら溶けて固まったプラスチックもきれいになっている!。なんて素晴らしい!。で、問題の箇所はこちら。

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現物は既に展示会で見ていましたが、やはり、こーじゃないとね。こーなると日本での発売が待ち通しばかりです!。賢明なユーザー諸君、くれぐれも並行品で第一世代をゲットしないように!。日本発売は第二世代からですから「これ、壊れちゃったんですけどぉ~」なんて言ったところで「購入された所で修理してもらって下さい」で終わりです。ちなみに、前の記事で悩んだZIPのレギュレーター部分の分解ですが、上のバーナー部分を回転させれば簡単に出来ました。これも展示会で教わって参りました。分解マニアの皆様、好きなだけバラして下さい。

でなりらぼ(煮物:ストック編)

宴会料理の研究も重要ですが、本来のらぼのあり方はもう少し「マニアック」でなければいけない・・・。極少数はいるであろう、「らぼファン」が減らないよーに、タマには役に立つチューンでも載せよう。とりあえず、店頭では発売当初からいじくりまくってきたので、殆どのマニアの個体の先っちょは既にこーなっている。そんな訳で、普段の鍋物はこちら、「ストックの先っちょ交換」はじめます。 IMGP0004

1,鍋にお湯を沸かす。お客様から頂いたカラ寸前カートリッジに、径の小さい鍋でエコ感を満喫。

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2,ブツを準備。

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3,暫く煮る。転倒・煮すぎ・火災には十分注意してください!。

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4,素早く先っちょを入れ替え、好きなバスケットに交換可能!。

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ポイントは、煮すぎない事と、外したら直ぐに入れ替える事(のりが固まります)。素早い作業でクリアーして下さい。

ちなみに、店内作業時間は5分程度ですが、「ストックどれがイイですか?」的な事からスタートするとそこそこ時間掛かります。回す物、ロックタイプ、繋ぐ物、収納長いの短いの、アルミからカーボンまで、最近は種類も豊富なので、「どれがイイのか今一分からん」という方はスタッフに相談してみて下さい。「たかがストック、然れどストック」、1番欲しいタイプの物を更に使いやすくしてみて下さい。

でなりらぼ(切ないの~)

昼間から曇天の空。切ないの~。IMGP0001

シーズンも終わりに近づいてくると変化に欠ける。研究素材激減でらぼも“るーてぃーんわーく”的な感じ、あぁ~あ、膝に穴開いちゃったよ、おフランス製のツナギもワンシーズンもたなかったか。切ないの~。

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しかし、センチメンタル気取りでも依頼があれば話は別、High or Lowで出来が違ってしまっては、お客様に申し訳ない!。ましてや職業ユーザー依頼品なので、違いを露骨に見抜かれるに違いない・・・。「インチキ山道具屋」・「ヘボ職人」・「ダメ野郎」、自分を罵る汚い言葉ばかり思いつく・・・。って妄想している場合じゃない、早いところやっちまいましょう!。

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どんなに曇っていよーが視力と指先はどピーカン、ちゃちゃっと片付けましたが、手抜き一切なし。やはり緊張感ある仕事は「技」光るね。我ながら完璧で自画自賛。追跡調査はこちらからIMGP0010

このところ、毎度「ないない」吠えていますが、どーにかなるじゃん。バイトの山ちゃんの活字に満ちた記事が立派に見えるが・・・。

でなりらぼ(急ぎ)

遡ること1週間前。これを修正です。「月曜預かり、水曜納品」ですが、付き合い古い方なので説明も楽だし余裕。

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毎度の事ながら、こーゆーものは「完成後」をしっかりイメージして作業することが大事。一番分かり安いお手本は「新品」なので、「新品形状」を頭の片隅に置いておく。そーしないと幾ら手先が器用でも、“アールヌーボですか?”的なことになる。この場合、僕的にはクランポンの縦爪の完成後は直ぐにイメージ出来るが、短くなった刃を成形し直すアックスの方は難しい・・・。「何センチ、何度」みたいな明確な基準がある訳ではないので、ほぼ「感覚」で「替えれば?」としか言いようがない。まぁ、修正など数百円の出費なので、一通り説明して「それでイイ」と言う人には、あまりしつこく言わない。

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ただ、下山するやいなや、「やっぱり新しいのお願いします」と電話掛かってくると、うれしい事なのか悲しい事なのか分からない。少なくとも、「明日まで」となると1.5時間で完成させなければいけない事は分かった。らぼは“くりえ~てぃぶ”な仕事をもっとーとしているので、急ぎの仕事は請けませんが、明後日一緒に登に行くとなると話は全然別。頑張るしかないのです・・・。

でなりらぼ(タマには違うの)

毎回同じよーな個体ばかりいじっていると、流石に飽きる。“タマには違うのやりて~”と思っていたら、てふてふ佐藤くんのアックスが来た。

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ご馳走様、いただきます。つーことなので、早速ネタに。DMM社のREBEL(レベル)。“HOT FORGED IN”って書いてあるので、熱間鍛造シャフトをアルミでサンドウィッチ?。いずれにせよレアアイテムですね。とはいえ、あまりいじくる所ねーな~。とりあえず、アッズとハンマー外してヘッドバランス変えてみましょう。

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シャベルととトンカチ外したら、おぉ~軽い、悪くないじゃん!。隙間にはステンワッシャ挟んでおきます。

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あとは削るぐらいですが、どーも触手が伸びない・・・。原因は削りすぎと1コマ目を深く入れすぎ。ピックトップとコマをかなり削り込んでいるので、成形し直そーとすると、どーしても刃が短くなる。また既に1cm近く短くなっているので、引きつけで「抜ける」的な事になれば、魂込めて作業しても「ヘボ職人」とか「ダメ野郎」呼ばわりされなくもない。ここは心を鬼にして「ラム買って!」と言おう。「また買ったの!?」的な、かわいい奥さんの冷ややかな視線を我慢すれば、問題はクリアー出来るぜ!。

そんな訳で、損な訳ございません!。完成品はこちら。佐藤氏、どーよ?。ネタ割りしても魂込めの手抜きはございません!。

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<自分で言うのも何ですが、イイ感じ(な、ハズ)。追跡調査はこちらにお願いします>

essential line(佐藤勇介):http://essential-line.com/

でなりらぼ(すっきりこぶら)

今日のお題はBD Cobra(こぶら)をすっっきりさせてみましょう!。

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最近のアックスはどれも出来がよろしいので、研究室的には研究し甲斐がない。この状態では、トンカチとシャベル外してヘッドブランクに交換、ぶらぶらしてるリーシュの片割れを外す、カーボンシャフトが滑るのでテープ巻くぐらい。難癖つけるなら、刃が厚いので多少、時間がかかる事ぐらい。

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まぁ、先っちょ直さないといけないのでここは技使います。最近のヤバ目な寒気が身に凍みるので、ちゃちゃっと終わらせましょう!。

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“Black Diamond”のロゴがテープ巻いて消えたので、勝手に“MONTURA”シールでも貼っておこ。モンチュラアイスクライミング講習会にご参加いただいたお礼です。

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先っちょ処理はこんな感じ。きっちり仕事してますから、刺さらない訳ございません!。一撃で決めてスッキリして下さい。ただ、危険な物に「非常に」の形容動詞が加算されましたので、ご使用には十分注意して下さい!。

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ラボか鉄工所かグレーゾーンのまま、今日の寒さとネタを乗り切った感で充実。

でなりらぼ(石ゴンのクランポン)

ガイド業に専心して最近はまるで店に出ない石田くんが来た。石田くんはデカイ。店の階段も2,3度破壊された。怪獣のよーなので「石ゴン」。でも山に対する考えは非常にまじめでストイックな若者、ちゃらいテーストなど皆無、今時珍しい「珍獣」、「石ゴン」。で、今日はなに?。

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石ゴンのCyborg Pro(サイボーグ プロ)ですが、ステンレス製センターバーがめっしゃりひしゃげてこの通り。ヘビーな男がハードな使用をすると、2シーズンでこの有様・・・。どーして、こーなってしまうのか、僕には理解出来ません!。もう、こーなると「構造上の限界を超えている」としか言いようがない。他の爪やパーツも酷すぎる!。スタッフにこんな男がいると思うと、道具屋さんとしては悪寒が走る。「ゴンちゃん、削っとく?」。しっまたぁ、あまりの酷さに自発的にツナギになっている!。今日はデスクワークの予定だったのに・・・。

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ゴン左右衛門は暖かい店内でコーヒー飲みながら物色中、工場長は小雨降る屋外で過酷な作業、ステンレス、削り憎。

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お~い、ゴンちゃん出来たぞ~。

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石ゴンは、がっちり刺さるようになったクランポンと追加装備をゲットしてまた巣に戻った。これでまた石ゴンの登りが輝きを増す事間違えなし!。山の癒しだけでは物足りない皆様、“ゴンちゃん”に癒されて下さい!(か、みっちりしごかれてコテンパンか!?)。

<現在は山ですが、教え方は超エリートクラス!数学も教えてくれるガイドのご用命は>

石田登山塾(石田祐城):http://ishidajuku.web.fc2.com/index.html

でなりらぼ(タマには自分の物も研いでみよう)

クランポンのフロントポイントが随分丸くなった。タマには自分の物も研いでみよう。 

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自分の物だとついつい手抜きをする。面倒くさい。それが分かっているので、今回は自分ルールで「魂込める」で行ってみよう。先ずは1本。上から順に、未研・アフター・新品。

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裏側は、左から、新品・未研・アフター。

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両方削ってはい、完成。

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