でなりらぼ(急ぎ)

遡ること1週間前。これを修正です。「月曜預かり、水曜納品」ですが、付き合い古い方なので説明も楽だし余裕。

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毎度の事ながら、こーゆーものは「完成後」をしっかりイメージして作業することが大事。一番分かり安いお手本は「新品」なので、「新品形状」を頭の片隅に置いておく。そーしないと幾ら手先が器用でも、“アールヌーボですか?”的なことになる。この場合、僕的にはクランポンの縦爪の完成後は直ぐにイメージ出来るが、短くなった刃を成形し直すアックスの方は難しい・・・。「何センチ、何度」みたいな明確な基準がある訳ではないので、ほぼ「感覚」で「替えれば?」としか言いようがない。まぁ、修正など数百円の出費なので、一通り説明して「それでイイ」と言う人には、あまりしつこく言わない。

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ただ、下山するやいなや、「やっぱり新しいのお願いします」と電話掛かってくると、うれしい事なのか悲しい事なのか分からない。少なくとも、「明日まで」となると1.5時間で完成させなければいけない事は分かった。らぼは“くりえ~てぃぶ”な仕事をもっとーとしているので、急ぎの仕事は請けませんが、明後日一緒に登に行くとなると話は全然別。頑張るしかないのです・・・。

でなりらぼ(タマには違うの)

毎回同じよーな個体ばかりいじっていると、流石に飽きる。“タマには違うのやりて~”と思っていたら、てふてふ佐藤くんのアックスが来た。

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ご馳走様、いただきます。つーことなので、早速ネタに。DMM社のREBEL(レベル)。“HOT FORGED IN”って書いてあるので、熱間鍛造シャフトをアルミでサンドウィッチ?。いずれにせよレアアイテムですね。とはいえ、あまりいじくる所ねーな~。とりあえず、アッズとハンマー外してヘッドバランス変えてみましょう。

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シャベルととトンカチ外したら、おぉ~軽い、悪くないじゃん!。隙間にはステンワッシャ挟んでおきます。

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あとは削るぐらいですが、どーも触手が伸びない・・・。原因は削りすぎと1コマ目を深く入れすぎ。ピックトップとコマをかなり削り込んでいるので、成形し直そーとすると、どーしても刃が短くなる。また既に1cm近く短くなっているので、引きつけで「抜ける」的な事になれば、魂込めて作業しても「ヘボ職人」とか「ダメ野郎」呼ばわりされなくもない。ここは心を鬼にして「ラム買って!」と言おう。「また買ったの!?」的な、かわいい奥さんの冷ややかな視線を我慢すれば、問題はクリアー出来るぜ!。

そんな訳で、損な訳ございません!。完成品はこちら。佐藤氏、どーよ?。ネタ割りしても魂込めの手抜きはございません!。

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<自分で言うのも何ですが、イイ感じ(な、ハズ)。追跡調査はこちらにお願いします>

essential line(佐藤勇介):http://essential-line.com/

でなりらぼ(すっきりこぶら)

今日のお題はBD Cobra(こぶら)をすっっきりさせてみましょう!。

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最近のアックスはどれも出来がよろしいので、研究室的には研究し甲斐がない。この状態では、トンカチとシャベル外してヘッドブランクに交換、ぶらぶらしてるリーシュの片割れを外す、カーボンシャフトが滑るのでテープ巻くぐらい。難癖つけるなら、刃が厚いので多少、時間がかかる事ぐらい。

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まぁ、先っちょ直さないといけないのでここは技使います。最近のヤバ目な寒気が身に凍みるので、ちゃちゃっと終わらせましょう!。

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“Black Diamond”のロゴがテープ巻いて消えたので、勝手に“MONTURA”シールでも貼っておこ。モンチュラアイスクライミング講習会にご参加いただいたお礼です。

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先っちょ処理はこんな感じ。きっちり仕事してますから、刺さらない訳ございません!。一撃で決めてスッキリして下さい。ただ、危険な物に「非常に」の形容動詞が加算されましたので、ご使用には十分注意して下さい!。

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ラボか鉄工所かグレーゾーンのまま、今日の寒さとネタを乗り切った感で充実。

でなりらぼ(石ゴンのクランポン)

ガイド業に専心して最近はまるで店に出ない石田くんが来た。石田くんはデカイ。店の階段も2,3度破壊された。怪獣のよーなので「石ゴン」。でも山に対する考えは非常にまじめでストイックな若者、ちゃらいテーストなど皆無、今時珍しい「珍獣」、「石ゴン」。で、今日はなに?。

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石ゴンのCyborg Pro(サイボーグ プロ)ですが、ステンレス製センターバーがめっしゃりひしゃげてこの通り。ヘビーな男がハードな使用をすると、2シーズンでこの有様・・・。どーして、こーなってしまうのか、僕には理解出来ません!。もう、こーなると「構造上の限界を超えている」としか言いようがない。他の爪やパーツも酷すぎる!。スタッフにこんな男がいると思うと、道具屋さんとしては悪寒が走る。「ゴンちゃん、削っとく?」。しっまたぁ、あまりの酷さに自発的にツナギになっている!。今日はデスクワークの予定だったのに・・・。

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ゴン左右衛門は暖かい店内でコーヒー飲みながら物色中、工場長は小雨降る屋外で過酷な作業、ステンレス、削り憎。

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お~い、ゴンちゃん出来たぞ~。

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石ゴンは、がっちり刺さるようになったクランポンと追加装備をゲットしてまた巣に戻った。これでまた石ゴンの登りが輝きを増す事間違えなし!。山の癒しだけでは物足りない皆様、“ゴンちゃん”に癒されて下さい!(か、みっちりしごかれてコテンパンか!?)。

<現在は山ですが、教え方は超エリートクラス!数学も教えてくれるガイドのご用命は>

石田登山塾(石田祐城):http://ishidajuku.web.fc2.com/index.html

でなりらぼ(タマには自分の物も研いでみよう)

クランポンのフロントポイントが随分丸くなった。タマには自分の物も研いでみよう。 

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自分の物だとついつい手抜きをする。面倒くさい。それが分かっているので、今回は自分ルールで「魂込める」で行ってみよう。先ずは1本。上から順に、未研・アフター・新品。

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裏側は、左から、新品・未研・アフター。

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両方削ってはい、完成。

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でなりらぼ(カッターナイフ職人の原点回帰・応用編)

グリップレストが上手に付けられれば、フィンガーガードの増設もいけます!。もう少し手間が掛かりますが・・・。

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先ずは、取付位置を決めます。昔は人差し指をかけてましたが、今はグーで持てるよう、僕は握り幅を広くとります。「保持力upと素早い持ち替え」が根拠。古いアックスに無駄に穴が開いているのはそのため。だからnewクオークの“Patented”も外してしまいます。いずれにしても、お好みで。

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罫書きに沿って大好きなカッターナイフです。曲線もあるので応用力が求められます!、技で乗り切りましょう。

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ここまで出来たら、穴開け(旋盤で真っ直ぐ貫通させること)→グルー盛→ボルト貫通→余り切るで完成。2011年10月28日 金曜日の“でなりらぼ(アックスチューン)”にもポイント書いてあります。

でなりらぼ(カッターナイフ職人の原点回帰)

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四ッ谷にも雪が積もった。山は随分積もって埋まったんだろー。来シーズンのために載せておこう。で、研究室はじめ。IMGP0028

「2度ある事は3度ある」と言いますが、「2本の時は3本である」事はありません!ペアものなので「4本」です・・・。今なお光り輝くPETZL社 旧々QUARK(きゅうきゅうクオーク)のグリップレストの装着です。

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説明書はサラッと書いてくれますが、黄色のゴムの下のには水平理伏智歯の様な白い奴が潜んでます。歯よりは柔らかいが、カピカピの歯磨き粉よりは堅い。これを外科手術です!。

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暫くしていない作業なので、遠い記憶より近くのお手本、自分のクオークくんをバラスして罫書きを入れる。

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線の通りとにかく切る。写真には大きいノコギリ写ってますが、エンドに干渉するのでオススメしません。僕は平刃のリューターとカッターナイフで作業します。

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カッターナイフの刃をけちらなければ、こんなスッキリすることだってあります。

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後は、ゴムと金属の境目に5mmホールすれば完成。簡単でしょ?。

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って、気楽なモンではありません。こーゆー地味な作業で店の中はこの状態、ウインドショッピングで何気なく店に入ってきた人はどっ引きです。皆さん、いつもスミマセン。

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でなりらぼ(メテオにバイザーTips)

研究室的には平凡すぎて取り上げませんでしたが、丁度これから付けるので、PETZL社のバイザー、VISION(ビジョン)の付け方のコツを載せます。「裏表間違えるなよ、ふぅ~」なんて息吹きかけている奴よりは役に立つ話です。

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ヘルメットには「強化プラスチック」タイプのものと、「軽量樹脂フォーム充填」タイプのものがあります。本日のネタ元、ペッツル社で言えば、Elios(エリオス)とMeteor(メテオ)です。樹脂フォーム充填タイプの膨張率は均等ではないため個体差がでます。それに付属のネジが穴に「びたっ!」と入る訳などありません。ですから、はじめから「そーゆーもんなのねぇ~」と思って付ければ、かなり楽に入ります。では「メテオにバイザー」付けてみましょ~!。

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先ずは、ブツを用意して下さい。そんでもって、奴の言う通り、裏表間違えないようにセットです。勿論、少し力使わないとダメです。ただ、希にホント入らない場合がありますが、その原因は「黒側プラスチックのバリ」です。「そーゆーもんなのねぇ~」と削ってください。

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 バイザー部分が出来上がったら、本体にセットです。タダ、間違えなく干渉するので、「そーゆーもんなのねぇ~」と樹脂フォームを潰してください。これまた希にプラスチックまで落とす必要がある場合がありますが、諦めて下さい。

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そーすると、ほら、ビシャッとねじ穴です!そこに先程のバイザー部分をねじ込めば、ほーら、完成。

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でなりらぼ(松原GUIDE’s mission)

展示会が終わって四ッ谷に戻ると、交差点に松原さんがいた。年始の挨拶しながら2人で横断歩道を渡る。で、監督、今日は何でしょーか?。IMGP0006

「おーちゃんさぁ、韓国に氷り行くんだけど、削れる?」ってサラッと言い放つ・・・。で、いつ?・・・。「3日後なんだけど、出来る?」ってまたサラッと言い放つ・・・。「あと、角も付けられる?」ってまたまたサラッと言い放つ・・・。分かりました、分かりました、松原兄貴のmissionでは仕方ありません。丁度、静岡から同じよーな依頼が来ているので、2本も4本も同じです!。お気に入りのelfツナギにチェンジして一気に終わらせよう!。久し振りの旧々クオークチューンなので萌えます!!。

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ただ、1つ問題が・・・。お姉さん達の「メテオバイザー」と「newクオークチューン」とフォースブッキングですわぁ!!。幸い明日は僕といとちゃん2人しか居ない。僕はひたすら作業出来る。それならば、女性優先で「メテオ→クオーク→松原GUIDE’s mission&静岡からのご依頼」にしよっ!。ブログネタも2つは稼げるので僕的にもOK!。でも、不幸なのはいとちゃんです。作業服着て無言で黙々と工作している工場長ほど質が悪いものありませんから。でも心配するな、いとちゃん!、松原さんの癒しをUpしておく。

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現在、展示会や展示会や展示会など、時間的にもネタ的にも切迫しております!。時系列的にmissionをこなしますので、もしかしたら居るかも知れない、らぼマニアの方チョット待っててね。

<バリバリガイドしながら山岳部の監督もやっちゃう頼れる兄貴のご用命は>

山について語るときに僕の語ること(松原尚之):http://uobmm.exblog.jp/

でなりらぼ(REACTERにグリップレスト)

「近々」と言いながら、2ヶ月近く経過した。作業も面倒だが、終了した内容を記事に起こすのはもっと面倒くさい・・・。ただ、「背に腹は代えられない」、もう、この時期になると「冬ネタ」も枯渇してきた。そんな訳で、山下Guide’s mission、BDとPETZLのコラボ、“ REACTER(リアクター)にグリップレスト”の作業を載せます。ただ、僕が魂込めて書いた時ほどアクセス解析の滞在時間が短いので「こっちは真剣に書いているんだ、最後まで読め!」と担当営業に八つ当たりをすると、「写真3枚が限界です・・・」と皆さんスグ折れます。ここまでやると、我ながら「何してるんだろ?」って感じですが、「らぼ」の存在価値はそこにあると信じて、一部マニアの方お楽しみ下さい(笑)。

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この手のカスタマイズは、「部品調達がみそ」で、そこから先はなるよーにしかならないので、しっかりイメージすることが大切です。そんな訳で、ソレっぽいものをバラしまくります。

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最終選考まで残ったら、「なんとな~く」合わせてみます。

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上はトンガリ過ぎて握り替えが不便そう、下はイイ感じの出っ張りとカーブです。やっぱり、旧クオークの部品、流石です!。イメージ的にはこんな感じで納めるつもり。

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素晴らしい工具や機械がある訳ではないので、作業自体は「地味」なこと極まりない。「大人の工作」はこんな感じのショボイ作業の繰り返しです・・・。

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工作の神様にお祈りをしたら、作業開始です!。この作業のポイントは「6mmスピッツの削り出し(4mm程度)」と「グリップの成形」ですが、スピッツはアルミなので比較的楽です。「強度を出しながら且つ軽量化を図るために6mmアルミかぁ・・・」、普段はどーでもイイので気づきませんが、こーゆー作業をすると制作者の魂を感じます。

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あまり大胆に作業せず、程々の所で様子を見ながらマッチングさせるのが「自腹回避」のコツです。

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イイ感じになってきたら、お手本と比べながら微調整。やっぱり先っちょはもう少し落とそう。

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ここまで来れば、ホールしてネジ止めすれば完成。毎度の事ながら、最後のハードルは「同じものをもう1つ」ですが。

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実機を見てみたい人は、山下Guideの所に遊び行きましょう!。

FREEBLAST MOUNTAIN GUIDES(山下勝弘):http://www.geocities.jp/freeblastmg/