2020-21工場長日誌 014-015

で、今度はコチラ。

少々ヤスリが入ってますが、限りなくノーマル。この程度で諦めればまだどーにかなります。

先ずはめくれた切っ先を落します。

で、先端修正してから削り出しすれば完成。

次も同じよーな画面ですが、先程のはICE(アイス)、今度はPUR’ICE(ピュアアイス)を。

よーするに、皆さん同じよーな悩み「折角買ったのに思ったほど刺さらん!」という不満があるから、チューンナップ依頼がある訳で・・・。。

作業内容はほぼ同じなので割愛、めくれを落して切っ先直して薄くして完成!。

しか~し、俺には俺のこだわりがあり、画像右ノーマル、中おまかせご依頼者、左K島くんの。

まぁ、読者の皆様には私が何で萌えているかまるで理解不能かとは思いますが、きっと実物見ながら説明を聞いてもらえば、この絶妙な調節の素晴らしさが分かるハズ!?、まぁ、普段の生活では糞の役にも立たない内容ですが・・・。

日に日に進行する老眼と闘いながら作業しておりますが、「こだわり」を共有したいご依頼者の皆様、大人メガネ・拡大鏡ご持参のうえご来店下さい。じゃぁなきゃ伝わらないので(笑)!。

BDグローブ新アイスシリーズ その5「トルク」20FW

本日はアイスシリーズ最薄のグローブの紹介です。
アイスシリーズの特徴であるプレカーブドフィンガー、シームレスピンキー構造の採用した最厚クラス。
アイスシリーズの特徴はこちらからご確認ください。

Black Diamond「TORQUE」¥6,600+税
パーム/スティッキーパーム
シェル/ソフトシェル
想定温度/-4/7℃
サイズ/XS、S、M、L

手首調整ベルクロ

摩耗が激しい部分には補強があります。
何よりこの「キュッ」と止まるハイグリップの手の平側が魅力です。

他の種類では中指位置に付いていたカラビナループは手首側についています。これは降雪時には使わないグローブ設定となります。
またホールまわりの素材も他モデル同様に装着時の滑り止めとなっていて、ここをもって手を入れるとはめやすいです。

人差し指から薬指はラウンド形状で操作性抜群

肌面が起毛した素材だけとなり中綿素材は無しとなります。
暖かいグローブとは言えませんが、穏やかな天候でのドライツーリングやミックスクライミングにおいてこのグリップ力とフィット感が必要な方にはオススメです。

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全5回で新アイスシリーズを紹介させていただきました。
今期のアイスシリーズのラインナップは全体的にしなやかな作りになっていて非常に柔らかさと形状が進化した感じです。
どれも実際に手を入れてみると使用するシチュエーションが見えてくるグローブなので、スタイルによって選びやすくなっています。
特に、グローブをはめると自然とツールを握る手の形に近づけてくれる「プレカーブドフィンガー」とツールとの相性を高めながら全体の握りもよくしている「小指のシームレスピンキー構造」は今期是非試して欲しいグローブ仕様となります。

アイスシリーズの復習は下記からどうぞ!!
NEWアイスシリーズの特徴
エンフォーサー
パニッシャー
ターミネーター
■トルク(本日のモデル)
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BDグローブ新アイスシリーズ その4「ターミネーター」20FW

本日はアイスクライミングで勝負ルートで一番出番が多そうなモデルを紹介します。
アイスシリーズの特徴であるプレカーブドフィンガー、シームレスピンキー構造の採用したアーククラスのグローブ。
アイスシリーズの特徴はこちらからご確認ください。

Black Diamond「TERMINATOR」¥9,900+税
パーム/ゴートレザー
シェル/4ウェイストレッチシェル
防水透湿インサート/BD.dry
インサレーション/
甲:シンサレート(40g/㎡)
全体:フリースライニング
想定温度/-7/4℃
サイズ/XS、S、M、L

手首調整ベルクロ、人差し指にカラビナループ付き

スエード製のノーズワイプ

親指から薬指はラウンド形状で操作性抜群

こちらもエンフォーサー同様に消耗が激しい部分は二重になっています。

スムーズな握りを提供してくれるシームレスピンキー構造
力が弱い小指にとっては曲げが柔らかく、登攀時はもちろん特にアックスとの相性がいいです。

こちらも装着時の確実性を高める滑り止め付き。

繊細さ優先で暖かいとは言えない厚みですので、環境によって先日のパニッシャーエンフォーサーなんかと使い分けてみてください。

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次回のアイスシリーズ最終回はハイグリップの「トルク」を紹介いたします。

BDグローブ新アイスシリーズ その3「パニッシャー」20FW

アイスシリーズ最厚のエンフォーサーに続きまして、
今回はその次に厚みのある「パニッシャー」の紹介です。
アイスシリーズの特徴であるプレカーブドフィンガー、シームレスピンキー構造の採用した最厚クラス。
アイスシリーズの特徴はこちらからご確認ください。

Black Diamond「PUNISHER」¥11,000+税
パーム/ゴートレザー
シェル/
甲、手首:パーテックス®シールド
フィンガー:4ウェイストレッチシェル
防水透湿インサート/GORE-TEX®
インサレーション/
甲:プリマロフト®ゴールド(100g/㎡)
全体:フリースライニング(190g/㎡)
想定温度/-10/2℃
サイズ/XS、S、M、L

手首調整ベルクロ、人差し指にカラビナループ付き

スエード製のノーズワイプ。手首にシャーリングゴムがついています。

こちらのモデルもプレカーブド構造が抜群に効いています。

小指のシームレスピンキーのおかげで握りもやわらか。

親指から薬指までがラウンド形状で指先のストレスがありません。

補強もあります。

はめるときに重宝する滑り止めもついています。

旧パニッシャーから大分変わり、インサレーションを増したにもかかわらず、しなやかさを手に入れました。アイスクライミングで出番が多くなりそうです。
シェルもストレッチナイロンだったものがパーテックスシールドになったようです。
いわゆる勝負グローブで寒さに耐えられない人はこのグローブになりそうです。

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次回は高難度ルート向けなターミネーターを紹介します。

BDグローブ新アイスシリーズ その2「エンフォーサー」20FW

本日新アイスシリーズの中で最厚クラスを紹介します。
アイスシリーズの特徴であるプレカーブドフィンガー、シームレスピンキー構造の採用した最厚クラス。
アイスシリーズの特徴はこちらからご確認ください。

Black Diamond「ENFORCER」¥15,400+税
パーム/ゴートレザー
シェル/
甲、手首:パーテックス®シールド
フィンガー:4ウェイストレッチシェル
防水透湿インサート/GORE-TEX®
インサレーション/
甲:プリマロフト®ゴールド(170g/㎡)
全体:フリースライニング(190g/㎡)
想定温度/-18/-1℃
サイズ/XS、S、M、L

手首調整ベルクロ、カフクロージャー、人差し指にカラビナループ付き

スエード製のノーズワイプ

人差し指から小指はラウンド形状で操作性抜群

ゴードスキンパームはとてもしなやかです。消耗が激しい部分はもう一枚追加のあてを設けています。

このモデルは綿量がしっかりと入っているため、小指のシームレスピンキー構造が他3種と異なります。
それでもなるべく小指外側の生地重ねや縫製を少なくしているのがわかります。

インナーグローブを付けていても装着しやすい、この滑る止めパーツも秀逸です。

厚みもある程度ありますのでアイスクライミングの時より、登攀時にもスタンスを捕らえることができるギリギリの厚みの為、冬期アルパインクライミングの装備に組み込みたいグローブです。
旧グリセードと旧ソロイストの中間に位置する厚み!?と言えば感じが伝わる方が多いのではないでしょうか。

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次回は「パニッシャー(新)」を紹介いたします。

アクティブインサレーション-1【アークテリクス「アトム LT ジャケット M’s&W’s」REDESIGN 20FW】

近年はフリースやダウンの代用として、
ミッドレイヤー兼アウターにもなる人気のアクティブインサレーションカテゴリー。
アクティブインサレーションウェアはストレッチ性が高く、ある程度の耐風性、撥水性がある表地と、高透湿な裏地の間に高性能な化繊綿を仕込んだウェアと言えばいいでしょうか。

しかしそれだけでは魅了が伝わりませんので、
商品紹介の前にアクティブインサレショーン(高性能化繊綿)の位置づけをちょっと纏めてみました。
※下記画像をクリックしていただきますと拡大版が見られます。

ダウンの特徴とフリースの特徴をもっているといえば分かり安いでしょうか。
アクティブインサレーションとダウンで比べると、軽量コンパクトさや保温力ではダウンが上回りますが、
アクティブインサレーションは1着2役までは行きませんが1着で1.5役位にはなり、行動着としても停滞着としても使えます。つまり一日を通して着続けることができるわけです。

今回はアクティブインサレーションの中でも、ダウンよりミッドレイヤーよりな厚みの新商品を紹介いたします。

【W’sモデル】
ARC’TERYX「ATOM LT JACKET(W’s)」¥25,000+税
重量/290g
サイズ/XS、S
素材/
表地・・・Tyono20(100%nylon)
サイド・・・Stretch fleece(94%polyester、6%elastane)
メイン・・・Coreloft Compact 60g/㎡ insulation
裏地・・・Dope Permeair 20(100%nylon)
カラー/Helix(写真上)、Kingfisher(写真下の右)

【M’sモデル】ARC’TERYX「ATOM LT JACKET(M’s)」¥29,000+税
重量/345g
サイズ/S、M
素材/
表地・・・Tyono20(100%nylon)
サイド・・・Stretch fleece(94%polyester、6%elastane)
メイン・・・Coreloft Compact 60g/㎡ insulation
裏地・・・Dope Permeair 20(100%nylon)
カラー/Kingfisher
中綿は保温着としてもある程度耐えられる「Coreloft Compact 60g/㎡」。濡れても保温力を維持してくれる利点は非常に有効です。
そして綿量60g/㎡でも蒸れずに行動着として機能するためにシェルメインは風や悪天候に強めの「Tyono 20 」、サイドパネルは「Stretch fleece」を使用してオーバーヒートを防ぐと共にストレッチ性を高めています。
表生地(左側がフリース部分、右側がシェル部分)
フリース部分もある程度耐風性がありそうです。

裏生地(左側がフリース部分、右側がシェル部分)

今期のアップデートでアトムシリーズも内側がドープダイとなってきました。
より耐久性が増し商品寿命が伸びると共に環境負荷にも配慮した技術です。
ドープダイの詳細はこちらからご参照くださいませ。

先術のようにこのモデルはミッドレイヤーよりの仕様(フリースの代用)となりますので、レイヤリング時にフードが邪魔にならないようにジャッケトタイプを揃えています。

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アークテリクスはアクティブインサレーションのラインナップが非常に多いので他モデルは順次紹介させていただきます。

2020-21工場長日誌 012-013

P社のアイテムも大分貯まっています。数こそあれクライアント数は少ないので、ブログネタのカウントは伸びず。

依頼内容その1:1枚逝ったので、同じようなバランスで仕上げて欲しい。

切っ先も十分あるのでバランスは取りやすいです。が、しかし・・・

相方の先端にインテーパーを入れられているよーで、修正すべきかこのままお返しすべきか悩む・・・。

先端飛んでますが、こーゆー場合、台形に削るより、下側を上げて▲を出した方がよろしいかと。一旦回答待ち。

依頼内容その2:先端修正。

切っ先飛び。堅い物叩かれたのでしょう。よーするに、ノーマルで使おうが、やや厚目に研ごうが、薄目に研ごうが、▲直撃して限界を超えれば飛びます。厚みはあまり関係ありません。ご使用アックの状態とご自身の打撃の際の加減が重要。

氷メインで使うなら薄くして、少し力抜いて叩けば高率よく刺さるハズです。刺さらないアックスをブンブン振り回して叩くより余程痛みません。

こーゆー時は上下落してから先端作ります。決してインテーパーで研ぎ込まないよーに。先端直ぐなくなります。

で、最初の案件「インテーパーどーする?」も許可が下りたので修正します。よーするに今のままでは先端が▲ではなく、◆になってるのを少々手直し。

無くなって居る箇所は盛る事出来ませんでの、如何に形を出すかって事。

上落すこともありますが、今回は下側少しだけ削って先端に▲を出します。手前側はもう無いので仕方なし。修正の度、先端は少しずつチビるので、いずれはフラットになるでしょう。

ポリッシュして完成!。先端に残っているのはヤスリ痕ですが、フラットに面出しするので削ってしまった部分はどーしても残ります。

特に害はありませんが、削りすぎにはご注意を!。まぁ、やり出すと楽しくなっちゃうからなぁ~(笑)。

2020-21工場長日誌 008-011

で、今日はG系を1山やります。

メンテも頼まれている人がいるので、合わせて完成させねば。両方終わらないと送れない。

とりあず、お任せチューンの1人目。

もっと薄くすることも可能ですが別にお勧めはしません。「刺さり加減と耐久性」のバランスが重要。真ん中は僕の物ですが、作業が面白くなって削っているだけですから。

折角チューンナップするなら、耐久性重視であまり代り映えしない厚みもつまらないけど、限界に挑戦する必要もありません。

もう何本もいじらせて頂いている方の発注は「ほどほど」という、また分かりにくい注文ですが、その方のキャリアやスキル考えるとなんとな~く理解出来るから恐ろしい(笑)。

お任せチューンの2人目。

「ほどほど」ご希望の2名様分。これで、新品G系は終了。

で、メンテやりましょう!。

レアものなので、パーツ入手も厄介なアイテム「GRIVEL社 MASTER ALLOY(マスターアロイ)」。あぁ~、曲がっちまった・・・。

とは言え、作品はかわいい我が子のよーなモンなので、頑張ってみましょう!!。

折らない様にじわじわと修正・・・。

お~、イイ感じ♥。

で、先端は大分チビっているので抜歯・整形。

画像上が抜歯して整形した状態です。この後に先端処理。

ポリッシュして組み込んで完成。

クランポンも。

2020-21工場長日誌 002-007

同じ物をまとめて作業するのが効率的なので、Cにするか、Gにするか悩んでます。

CASSINまとめて6名様分やっつける事にします。

「おまかせ」ならば、デフォル比はこんな感じで仕上げてます。まぁ、ノーマルピックであっても個体差激しいので基準は毎回違うよーな気もするけど、そこは感と経験で(笑)!。

で、2名様分追加して、

更に、3名様分追加して、

本日の作業は終了。デフォルト最高!!。

2020-21工場長日誌 001

今シーズンの1作目はコレにします。6月にお預かりしたので・・・。

先端がチビったので修正。

で、次の作業は曲がり修正と先端加工。

何でもそーなんですが、個体ごとに症状が違うので処置方法はその時考えています。まぁ、このクラスになると、ひたすらハンマーで叩いても戻らないので挟んで曲げてみます。

で、形が戻ったら先端作ります。

で、もう1枚の方も先端ないので▲作ります。

切っ先は出来るだけ残しておきたいので、あまり削らずに▲に整形したい。

最後にフロントポイント系メンテを。

こーゆー状態でも、兎に角▲になるよう頑張れば良いです。

▲出来たら先端作ります。

LYNX(リンクス)のフロントも。