沢靴特集の最後は足袋の特徴について書く。
我が愛機である。はっきり言って沢足袋に死角なし!沢足袋ほど洗練された道具はないだろう!!ハァハァ。
・・・おっと失礼、沢足袋を愛するあまりさっそく無意味に偏った意見になってしまった。まず最大のメリットはそのコストパフォーマンスの高さだろう。沢靴の二分の一の値段で沢靴の二倍以上の耐久度を誇るとっても過言ではない。靴全体がネオプレンでできているため多少穴が開こうが問題ないし、その保温力が水中でかじかむ足にうれしい。勿論沢靴であってもネオプレーンソックスを履くことでそこは解消できる。
沢靴ではソールや本体の硬さが長所だと書いたが、逆に沢足袋のそれはかなり柔らかい、しかしそれがまた長所だったりする。つまり、足裏に地面の感触を直に感じることとなるが、岩の上ではは足裏で岩をつかむように歩けるためフリクションの効きがいいように感じる。また、足首の可動範囲がとても多きいためクライミング時にもストレスが無い。
着脱に関してもジッパーとベロクロの単純設計でとても楽だ。勿論途中で脱げてくることはまずない。しかし、脱ぐときが少し大変で足がつる事しばしばである。またつま先の防御力が著しく低い事も弱点だろう。つま先を石にぶつけるとかなり痛い。私も何度か石を蹴っ飛ばして爪を割った。
また、ホームセンターで売っているザ・足袋みたいな普通の足袋も使用可能であるが、その場合は草鞋の装着が必要と感じる。草鞋については4回目を参照してほしい。
あとは好みの問題だが見た目である。なるほど確かに沢足袋は形からして古臭くてださい。山ガールなんかが闊歩する丹沢山塊において、沢足袋は笑いものでしかないだろう。いや、山ガールが沢足袋をはけば・・・。いやいや山ガールは沢なんかやんないっすよね。
さて全6回の連載となったわけですが、これから沢登を始めたい、でもどんな靴を履けばいいかわからない・・・。そんな人の為にかなり個人的な意見も交えて書いてみたが参考になっただろうか。もっとも歩く技術があっての道具である以上油断は禁物である。まぁ究極的には裸足こそ最強だと思わなくもない今日この頃、沢人口の増加を願って締めくくりたいと思う。