前回までのパートでソール選びについて多少は参考になると思う。
今回からは『靴』か『足袋』かである。最初に書いたようにソールほど大きな違いは無いためどちらを選んでも問題はない。
ただ、好みの分かれる部分があるのでそこをピックアップしようと思う。まず最初は沢靴の特徴ついてまとめた。
沢靴はソールが硬く、靴事自体にも多少の剛性がある。ソールや靴本体が固いことで、チェーンアイゼンの装着を可能にしている。雪渓処理に便利なチェーンアイゼンであるが、沢靴であればしっかりと固定されるのだが逆にこれを沢足袋に装着するのは多少困難であり、仮に装着できてもしっかり装着できているかわからずいつずれるか、はずれるかと不安である。また一応靴であるため下山の時もわざわざ下山用の靴に履き替える必要がない。もっとも私は沢足袋でもガンガン下山するのだが、やはり沢靴は『靴』という感じで足への負担が少ない。立ちこみが楽なのも特徴と言える。
また、基本的には紐絞めタイプだ。その為足の挿入部が広く脱ぎ履きがしやすい。靴を脱ぐときに足がつるなんてことはまずない。しかし、水に浸かっているからなのか、しっかり結んだはずでも使用中に紐がほどけてくることが多々あり、その都度スパッツを外して絞め直す必要があるのはとても面倒くさい。それに紐の緩みに気づかずにいると、立ちこんだときに踵がズルっと上がり冷や汗をかくことになる。個人的にはこれが一番イヤダ。
登山靴での岩場歩きに慣れていて、しっかり立ち込めるようならば沢靴は最高の装備となる事は間違いないだろう。