でなりらぼ(カッターナイフ職人の原点回帰・応用編)

グリップレストが上手に付けられれば、フィンガーガードの増設もいけます!。もう少し手間が掛かりますが・・・。

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先ずは、取付位置を決めます。昔は人差し指をかけてましたが、今はグーで持てるよう、僕は握り幅を広くとります。「保持力upと素早い持ち替え」が根拠。古いアックスに無駄に穴が開いているのはそのため。だからnewクオークの“Patented”も外してしまいます。いずれにしても、お好みで。

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罫書きに沿って大好きなカッターナイフです。曲線もあるので応用力が求められます!、技で乗り切りましょう。

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ここまで出来たら、穴開け(旋盤で真っ直ぐ貫通させること)→グルー盛→ボルト貫通→余り切るで完成。2011年10月28日 金曜日の“でなりらぼ(アックスチューン)”にもポイント書いてあります。

でなりらぼ(カッターナイフ職人の原点回帰)

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四ッ谷にも雪が積もった。山は随分積もって埋まったんだろー。来シーズンのために載せておこう。で、研究室はじめ。IMGP0028

「2度ある事は3度ある」と言いますが、「2本の時は3本である」事はありません!ペアものなので「4本」です・・・。今なお光り輝くPETZL社 旧々QUARK(きゅうきゅうクオーク)のグリップレストの装着です。

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説明書はサラッと書いてくれますが、黄色のゴムの下のには水平理伏智歯の様な白い奴が潜んでます。歯よりは柔らかいが、カピカピの歯磨き粉よりは堅い。これを外科手術です!。

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暫くしていない作業なので、遠い記憶より近くのお手本、自分のクオークくんをバラスして罫書きを入れる。

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線の通りとにかく切る。写真には大きいノコギリ写ってますが、エンドに干渉するのでオススメしません。僕は平刃のリューターとカッターナイフで作業します。

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カッターナイフの刃をけちらなければ、こんなスッキリすることだってあります。

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後は、ゴムと金属の境目に5mmホールすれば完成。簡単でしょ?。

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って、気楽なモンではありません。こーゆー地味な作業で店の中はこの状態、ウインドショッピングで何気なく店に入ってきた人はどっ引きです。皆さん、いつもスミマセン。

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でなりらぼ(メテオにバイザーTips)

研究室的には平凡すぎて取り上げませんでしたが、丁度これから付けるので、PETZL社のバイザー、VISION(ビジョン)の付け方のコツを載せます。「裏表間違えるなよ、ふぅ~」なんて息吹きかけている奴よりは役に立つ話です。

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ヘルメットには「強化プラスチック」タイプのものと、「軽量樹脂フォーム充填」タイプのものがあります。本日のネタ元、ペッツル社で言えば、Elios(エリオス)とMeteor(メテオ)です。樹脂フォーム充填タイプの膨張率は均等ではないため個体差がでます。それに付属のネジが穴に「びたっ!」と入る訳などありません。ですから、はじめから「そーゆーもんなのねぇ~」と思って付ければ、かなり楽に入ります。では「メテオにバイザー」付けてみましょ~!。

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先ずは、ブツを用意して下さい。そんでもって、奴の言う通り、裏表間違えないようにセットです。勿論、少し力使わないとダメです。ただ、希にホント入らない場合がありますが、その原因は「黒側プラスチックのバリ」です。「そーゆーもんなのねぇ~」と削ってください。

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 バイザー部分が出来上がったら、本体にセットです。タダ、間違えなく干渉するので、「そーゆーもんなのねぇ~」と樹脂フォームを潰してください。これまた希にプラスチックまで落とす必要がある場合がありますが、諦めて下さい。

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そーすると、ほら、ビシャッとねじ穴です!そこに先程のバイザー部分をねじ込めば、ほーら、完成。

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でなりらぼ(松原GUIDE’s mission)

展示会が終わって四ッ谷に戻ると、交差点に松原さんがいた。年始の挨拶しながら2人で横断歩道を渡る。で、監督、今日は何でしょーか?。IMGP0006

「おーちゃんさぁ、韓国に氷り行くんだけど、削れる?」ってサラッと言い放つ・・・。で、いつ?・・・。「3日後なんだけど、出来る?」ってまたサラッと言い放つ・・・。「あと、角も付けられる?」ってまたまたサラッと言い放つ・・・。分かりました、分かりました、松原兄貴のmissionでは仕方ありません。丁度、静岡から同じよーな依頼が来ているので、2本も4本も同じです!。お気に入りのelfツナギにチェンジして一気に終わらせよう!。久し振りの旧々クオークチューンなので萌えます!!。

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ただ、1つ問題が・・・。お姉さん達の「メテオバイザー」と「newクオークチューン」とフォースブッキングですわぁ!!。幸い明日は僕といとちゃん2人しか居ない。僕はひたすら作業出来る。それならば、女性優先で「メテオ→クオーク→松原GUIDE’s mission&静岡からのご依頼」にしよっ!。ブログネタも2つは稼げるので僕的にもOK!。でも、不幸なのはいとちゃんです。作業服着て無言で黙々と工作している工場長ほど質が悪いものありませんから。でも心配するな、いとちゃん!、松原さんの癒しをUpしておく。

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現在、展示会や展示会や展示会など、時間的にもネタ的にも切迫しております!。時系列的にmissionをこなしますので、もしかしたら居るかも知れない、らぼマニアの方チョット待っててね。

<バリバリガイドしながら山岳部の監督もやっちゃう頼れる兄貴のご用命は>

山について語るときに僕の語ること(松原尚之):http://uobmm.exblog.jp/

でなりらぼ(REACTERにグリップレスト)

「近々」と言いながら、2ヶ月近く経過した。作業も面倒だが、終了した内容を記事に起こすのはもっと面倒くさい・・・。ただ、「背に腹は代えられない」、もう、この時期になると「冬ネタ」も枯渇してきた。そんな訳で、山下Guide’s mission、BDとPETZLのコラボ、“ REACTER(リアクター)にグリップレスト”の作業を載せます。ただ、僕が魂込めて書いた時ほどアクセス解析の滞在時間が短いので「こっちは真剣に書いているんだ、最後まで読め!」と担当営業に八つ当たりをすると、「写真3枚が限界です・・・」と皆さんスグ折れます。ここまでやると、我ながら「何してるんだろ?」って感じですが、「らぼ」の存在価値はそこにあると信じて、一部マニアの方お楽しみ下さい(笑)。

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この手のカスタマイズは、「部品調達がみそ」で、そこから先はなるよーにしかならないので、しっかりイメージすることが大切です。そんな訳で、ソレっぽいものをバラしまくります。

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最終選考まで残ったら、「なんとな~く」合わせてみます。

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上はトンガリ過ぎて握り替えが不便そう、下はイイ感じの出っ張りとカーブです。やっぱり、旧クオークの部品、流石です!。イメージ的にはこんな感じで納めるつもり。

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素晴らしい工具や機械がある訳ではないので、作業自体は「地味」なこと極まりない。「大人の工作」はこんな感じのショボイ作業の繰り返しです・・・。

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工作の神様にお祈りをしたら、作業開始です!。この作業のポイントは「6mmスピッツの削り出し(4mm程度)」と「グリップの成形」ですが、スピッツはアルミなので比較的楽です。「強度を出しながら且つ軽量化を図るために6mmアルミかぁ・・・」、普段はどーでもイイので気づきませんが、こーゆー作業をすると制作者の魂を感じます。

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あまり大胆に作業せず、程々の所で様子を見ながらマッチングさせるのが「自腹回避」のコツです。

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イイ感じになってきたら、お手本と比べながら微調整。やっぱり先っちょはもう少し落とそう。

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ここまで来れば、ホールしてネジ止めすれば完成。毎度の事ながら、最後のハードルは「同じものをもう1つ」ですが。

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実機を見てみたい人は、山下Guideの所に遊び行きましょう!。

FREEBLAST MOUNTAIN GUIDES(山下勝弘):http://www.geocities.jp/freeblastmg/

でなりらぼ(LYNX(リンクス)のセッティング)

「マニュアル読め」って話ですが、ネタもないので「あ~分かった、分かった!OK!」って理解力が非常に高いけど「あれ、どーだっけ?」って直ぐ忘れちゃう人のために画像を載せよう。

1,LYNX(リンクス)本体を寝かせる。

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2,踏みつけ引き抜く。

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3,部品を並べてパーツ確認(※トゥーベールは増設です)。

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4,モノポイントにするためにネジを外す。

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5,爪を後方向にスライドさせながら抜く。

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6,一本抜いた刃の分を埋める長いアルミスリーブに替える。

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7,刃をセットしてボルト側の穴からネジを通して絞める。

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8,部品をちゃんと保管して完成。

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動画もどーぞ。http://www.alteria.co.jp/sport/support/info/lynx.html

年内はあと2日ぐらい更新します。このところ忙しすぎて書き込む時間がない!。手抜きでスミマセン。

でなりらぼ(切断要望)

「重いので振り負ける」ということなので、「とりあえず、切ってみる?」的な感じで、本日のお題は「切断」でございます。確かにMatrix Tech(マトリックス テック)は凄くイイアックスです。でも、70歳超えた人にいきなりこれはきついかも。IMGP0001

切って磨いてこんな感じ。ヘッドバランスはかなり軽くなりました。

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実際打ち込んでみないと分かりませんが、軽くした分、刺さり重視に仕様変更。

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全部作業終わってから、「QUANTUM RACE(カンタムレース)のピック付けれイイじゃん」と言われる。

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個人的には、アッズ外したTピックの方がBより軽いと思うし、「ある物でどーにかする」ってことでQUARK(クォーク)保留して頂いているので、やはり、これでイイと思う。迷いがあるならはじめから切りませんが、手を加えないに越したことないので、買う前にまずスタッフに相談して下さい。工場長は普段から鉄分満ち足りてるので。

でなりらぼ(FLEX FILの可能性)

IMGP0019PETZLのフロントシステムは、基本、2種類の選択肢があります。「前コバ付のブーツ用の物か、それ以外にも対応する物か」です。FIL(線)タイプはブーツの前コバに噛ませてフロントを固定させ、FLEXタイプは前後上下の圧力・テンションで固定させるタイプ。では、2つの構造を合わせたLYNX(リンクス)付属のFLEX FILタイプには、どの様な利点があるのか、考えてみましょう。

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上はFLEXタイプのバサック で、下が本来存在しないFLEX FILタイプのバサック。基本構造は、FLEXタイプのフロント固定が、左右の金属の圧力と、ベルトによるテンションです。一方、FLEX FILタイプでは、それに加えて、リジット状のワイヤーを上から踏み(押さえ)つける力が働きます。

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リジット構造の物は安定感が増すので、縦爪モノポイントなどの強い力が一点に掛かる場合なのどは、FLEXタイプに比べFLEX FILタイプのものの方が、テープの緩みなどが出ないと思われます。ちなみに、これを実感するには、しっかりテープを引き込まなければダメですから。

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勿論、FILタイプにトゥーベールセーフティーストラップを付け、ワイヤー面で広く押さえ、後方向から引っ張ることが一番安定することは間違えありませんけど、「前コバなし」タイプのブーツに取り付けるには非常に有効に思われます。但し、良いことばかりでもなく、ダブルブーツなど幅広ブーツトップの場合は、こんな感じ。1/3ぐらい否定された感、漂ってますね・・・。

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まぁ、最終的には、所詮、ベターはベターであって「ベスト」にはなり得ません!。「ブーツとの相性」や「構造」を見て精度の高い妥協点を見出し、「もあべた~」的な所に落ち着くのです!!!。そもそも、考えてみましょう、無いもの研究して何の役に立つぅぅ!。今日も僕は何をしているのでしょう・・・(鬱)。この度、快くVASAK(バサック)FLEX FIL(改)をお貸し頂きましたK様、心よりお礼申し上げます。ありがとうございました。

でなりらぼ(クランポンのサイズ調整)

仕事の合間に、いや、ネタの合間に仕事するよーな、ふざけた体質が蔓延している気がする今日この頃、ネタ枯渇とはいえ、掘ればまだまだ湧いてくるものです。毎度の事ながら、仕事場か遊び場か分からんが、お店での「クランポンのサイズ調整」を公開します。お客様に借りているアイゼンですが・・・。

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“前爪の出具合「3クラン」で、ヒールテンション「5~8ポン」で”なんて便利な数字があればイイのですが、クランもポンもないので、地道に説明します。「クランポンの調整」で大切なのは、「緩まないこと・外れないこと」の2点。そこだけしっかりして頂ければ好きにして下さい。いきなり「手抜き」っぽい感じですが、ホントの話です。「緩まないため・外れないため」には、「適切なブーツ長に合わせる」ことが重要です。

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上の写真は、所謂、「ブーツ長に合わせた」状態。後爪はほぼ踵です。コレを横からのぞいて見ると・・・。

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踵スカスカ、割り箸2本入ります。コレではアイゼンが暴れた時、ポロって外れちゃいますね。楊枝仕様(上の下側の写真)の方はこんな感じ。

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ちなみに、コレは強調して「最短」にしてあります。女性ではヒールバックル押し上げられないぐらい堅いと思います。隙間をなくすことばかり気を取られていると、ヒールバックル折れる位の勢いで押し上げる事になります。これでは、とてもセット出来ません!。要は、「踵の遊びを最小限にして、ヒールバックルでテンション調整」がナイスな感じ。後爪をズバリ踵に合わせる必要性はまるでありません。

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また、ヒールバックルのテンション調整はネジを回して行います。強さの表現が出来ないので「簡単に外れるのでは緩く、チョット力入れる程度」がグッドです。勿論、踵に遊びがありすぎる場合は、ココをきつくするしか手段がありません!。上の写真では、左側の方が堅く、右の方が緩い状態ですね。「そんな部品付いていない」という人は、そろそろ便利なネコ型ロボットが発売されるかも知れませんので、付けてもらうか、諦めて新しい物にして下さい。

また、PETZL社のセンターバーは左右2穴ですが、これは「ハーフピッチで調整するため」なので、「踵の遊び最小限+ヒールバックルでテンション調整+センターバーで微調整」も可能なので、何通りかの組み合わせを試せば、ベストマッチング出来るハズです。また、各メーカー「ロングバー」や「ベントバー」など、靴の大きさ・形状に合わせるためのパーツも用意している場合があるので、自分のブーツにベストな組み合わせで調節してみ下さい。

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最後に、テープの長さですが、グローブをしたままでも操作出来そーな長さ(15cm~20cm)にすればOK。多分、ブーツの先端から少し出る位です。余った長い分はテープに巻き付けて縛って下さい。短すぎるとやりづらいので、いきなり切って泣かないよーに。基本、行政・団体による指導などありませんし、自分のギアですからやりたい放題です、「イイ感じ」な感じでイイじゃね?。

でなりらぼ(クランポンの部品)

切断衝動に駆られていたら、ブログを読んだお客様がPETZL VASAK(バサック)LLFにLYNX(リンクス)のFlexFil(フロントバインディング)を入れてわざわざ店に持ってきてくれた。A社担当者よりResが早い、願ったり叶ったり、所謂、「神降臨」です!!!。なので、早速、研究室にて検証です。

IMGP0007GRIVELのテープに変更してるあたり、操作性重視のカスタマイズでマニア心をくすぐります!。美しいので全景載せちゃおう。

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248さてさて、何が見てみたかったのかと言うと、ここの出具合。お客様にお借りしたフロントブロックは、使用済み削り済みなので、新品と比べても今一分からないかも知れませんが、「前爪の出具合の調整に自由度が高い」のがポイントなのです。

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LLFでは、爪の出具合を前後2段階で調節可能なので、爪の出し具合は勿論、爪が減ったきた際にもごまかして使えます。LLではそーゆー芸当が出来ない。リンクスのフロントバインディングの内径もLLの立っている固定金属の内径も61mmぐらいですが、リンクスのフロントバインディングは穴移動で、前コバなしの靴でも非常に自由度があるから素敵なのです!。このネタでもう1,2回行きたいので、次は基本的な話になりますが、「クランポンのサイズ調整」について考えてみましょう。