2020-21工場長日誌 028-2

で、また別の方からの依頼。今度はかなり悩ましい・・・・。

パッと見の格好は良いのですが、ご自身でかなり色々落しておりますから、あるべき所がない。う~ん、何処まで薄くしてイイものやら・・・。

一番上がオリジナルなんだけど、下2つはかなり違う形になっている。この状態からのチューンドご希望、いや~、困ったぞ・・・。

困ったポイント1:切っ先を底上げしているので、デフォルトより先端がかなり細い。

困ったポイント2:刻みを2つ削り落としている。フッキングの際にツルツル。

あと、横からの見た目は割と格好イイのですが、先端はほぼ○。ココもなおさなきゃなぁ。

切っ先の底上げが激しく先端が細いので、あまり薄くすると切っ先が折れそーなうえ、削り込みがバラバラなので加減が難しい・・・。

で、一応完成。

まぁ、明らかに刺さるよーにはなったと思いますが、次回は色々落さず削り甲斐がある状態でご依頼下さい(笑)。

2020-21工場長日誌 028-1

大分先端の形が四角くなったG社 ICE BLADE(アイスブレード)。靴は直ぐにお渡しできましたが、コチラはもう少々手間が掛る。

どーするかと言うと、先ずはこんな感じで要らない部分を落します。お客様に説明するためにシャドーを付けているので、線は適当です(笑)!。

角刈り状態をイケてる風にします。

刺さりが良くなるよう、切っ先上部を刈り込み。

両方やったらハイ完成!。

2020-21工場長日誌 027

デナリさんではお客様のニーズによってREBEL ICE(レベルアイス)に色んなクランポン付けて販売しています。その名も「REBEL ICE Custom Set」(レベルアイス カスタムセット)・・・。

まぁ、そんな酔狂な需要が有るか無いかは別として・・・(笑)。

が、しか~し、隙間産業を支えてくれるマニアの方はいる訳で、「まだ凍っていないし、ドライするにはCASSIN DRYじゃセカンド長いしもったいないからしばらくBD RAPTORに変更して欲しい!」なんて素晴らしくニッチーなオーダーを頂ける事もあります(笑)!!。

了解!!。

先ずはCASSIN DRYを外します。

で、BD RAPTORはフロントブロックのネジ穴がビタリ過ぎなので、テーパーを取ってM5ネジが入るよーにします。

ネジが緩んでよく抜けるので、ロック剤を充填してからビルド。

フロントポイントのナットが使いにくいのでM5ナットに交換。

丁度手が空いていたので30分程度で現場納品完了!!。

今シーズンよりロストさんでは国内在庫しなくなりますが、受注発注にてお取扱い出来ますので、ご興味ある方はスタッフご相談下さい。

勿論、試し履きも可能ですが、今期の受注は終わっているので、入荷は来シーズンだとお考え下さい。

2020-21工場長日誌 024-026

需要があると言うことは喜ばしい事で、今日も張り切って行きましょう!!。

3名様分のPUR’ICE(ピュアアイス)の薄造りとLYNX(リンクス)のフロントポイント修正。

で、フロントポイントも片付ける。

こーゆー形だと点付け出来ませんので、丸くなったら▲にしなしょう!。

アッという間に完成!。

2020-21工場長日誌 023

金物ばかりで読者の皆様も飽きたでしょ?。

僕は「飽きた」とか言っていられませんが、タマにはプラ仕事もしたくなる訳で、今日はバイザー付けさせて頂きます。

触った事ないヤツですが、所謂、「大人の事情」で金型はまるで同じ。流れとしてはWC→SALEWA→DYNAFITの順。日本人の頭にも合う名機です!!。

メーカー違えど金型同じなのでハイ、完成!!。

DYNAFITになれど、コチラのヘルメット(の型)、僕も愛用中(WC)なので来月には店頭扱いとなります。

被って良し、カスタマイズしても良し、ユーザーにも工場長にもやさしいコチラの入荷をお楽しみに!!。

2020-21工場長日誌 017-022

先ずはクランポン片付けよう。

で、またCASSIN系が一山増えていたので一気に片付けます。

新品のピックは修正が入らないしので作業的には負荷が少ない。とは言え、まとめて10本の流れ作業は座っている時間が長いので腰に来るんだよなぁ・・・。

2名様分。

出来上がりはほぼ同時ですが、更に2名様分。

で、コレは久しぶりに削ったX-ALL MOUNTAIN(X オールマウンテン)のオールマウンテンピック。

ノーマル比このぐらいの厚みで仕上げておきました。

CASSINのアイスクライミング向けXシーズは今期モデルチェンジなので、店内在庫に限り旧製品を特価でご案内しています(当店ではペア販売のみ)。

X-DRREAM (X ドリーム)やX-DRREAM ALPINE(X ドリーム)はもう完売したよーですが、X-ALL MOUNTAIN(X オールマウンテン)はまだある模様。

最後の在庫をお安く入手するもよし、新製品の2020FWモデルの入荷を待つもよし、日に日に寒くなって参りましたので、そろそろ準備しましょう!。

2020-21工場長日誌 016

「手が掛る子ほどかわいい」なんて言いますが、個人的には掛らない方が好きだと思う。とは言え、手を掛けただけ愛おしくも思えるのは何故だ!?。

なんで、出来ない作業はお断りするしかございませんが、どーにか出来そーな事は頑張りましょう!!。

先ずはコレ。

インテーパーで削られてベースが無い状態。

依頼内容は「先端修正」なので勿論、先端は修正しますが、削り込みが激しいと落す先端の箇所が増え厚みも変わってしまうので、刺さりが悪くなります。「厚み調整」を追加すると別工賃がかかるので、DIYの際にはよく考えて作業しないと、時間もお金も無駄になります。

で、同じ方の2件目。この状態で持ち込めば2枚やっても1,000円でお釣りが来ます。自転車のパンク修理より安いと。

で、同じ方の3件目。

横から見れば「マッコウクジラの頭」みたいな、正面から見れば「ペラペラ」、インテーパーの最終奥義、「頑張って削ってみた」。

削り出すと楽しいのでドンドン頑張ってしまいがちですが、こーゆー削り方をすると「先端の厚みが無い→先端直ぐ丸くなりだす→また頑張って削る・・・」の無限スパイラル、頑張って削るほど先端は薄くなるので、それに比例してピックの消耗も激しくなります。

諦めてお持ち頂く頃には、僕が削りたい所が全部無くなっています(笑)。

まぁ、そんな訳でどーせ持ってくるなら、僕の削るところを少しでも残しておいて下さい。

とりわけ、DIY向きではない方、店に来るのが面倒な方、便利な現代社会においては、画像撮ってメールでご相談頂く事も可能です。

但し、引きで全体画像送られてもどーゆーう状態なのかサッパリ分かりませんので、ご相談の際には相談したい内容が伝わるよーなアングルで2,3枚ご用意下さい。ちなみに、ブログの画像サイズは基本480×640です。アングルさえ良ければ、この程度のサイズで十分分かります。

クランポンも終わらせないとお渡しできませんが、ご指定ポイントは3箇所なのでチャチャッと終わらせる。

2020-21工場長日誌 014-015

で、今度はコチラ。

少々ヤスリが入ってますが、限りなくノーマル。この程度で諦めればまだどーにかなります。

先ずはめくれた切っ先を落します。

で、先端修正してから削り出しすれば完成。

次も同じよーな画面ですが、先程のはICE(アイス)、今度はPUR’ICE(ピュアアイス)を。

よーするに、皆さん同じよーな悩み「折角買ったのに思ったほど刺さらん!」という不満があるから、チューンナップ依頼がある訳で・・・。。

作業内容はほぼ同じなので割愛、めくれを落して切っ先直して薄くして完成!。

しか~し、俺には俺のこだわりがあり、画像右ノーマル、中おまかせご依頼者、左K島くんの。

まぁ、読者の皆様には私が何で萌えているかまるで理解不能かとは思いますが、きっと実物見ながら説明を聞いてもらえば、この絶妙な調節の素晴らしさが分かるハズ!?、まぁ、普段の生活では糞の役にも立たない内容ですが・・・。

日に日に進行する老眼と闘いながら作業しておりますが、「こだわり」を共有したいご依頼者の皆様、大人メガネ・拡大鏡ご持参のうえご来店下さい。じゃぁなきゃ伝わらないので(笑)!。

2020-21工場長日誌 012-013

P社のアイテムも大分貯まっています。数こそあれクライアント数は少ないので、ブログネタのカウントは伸びず。

依頼内容その1:1枚逝ったので、同じようなバランスで仕上げて欲しい。

切っ先も十分あるのでバランスは取りやすいです。が、しかし・・・

相方の先端にインテーパーを入れられているよーで、修正すべきかこのままお返しすべきか悩む・・・。

先端飛んでますが、こーゆー場合、台形に削るより、下側を上げて▲を出した方がよろしいかと。一旦回答待ち。

依頼内容その2:先端修正。

切っ先飛び。堅い物叩かれたのでしょう。よーするに、ノーマルで使おうが、やや厚目に研ごうが、薄目に研ごうが、▲直撃して限界を超えれば飛びます。厚みはあまり関係ありません。ご使用アックの状態とご自身の打撃の際の加減が重要。

氷メインで使うなら薄くして、少し力抜いて叩けば高率よく刺さるハズです。刺さらないアックスをブンブン振り回して叩くより余程痛みません。

こーゆー時は上下落してから先端作ります。決してインテーパーで研ぎ込まないよーに。先端直ぐなくなります。

で、最初の案件「インテーパーどーする?」も許可が下りたので修正します。よーするに今のままでは先端が▲ではなく、◆になってるのを少々手直し。

無くなって居る箇所は盛る事出来ませんでの、如何に形を出すかって事。

上落すこともありますが、今回は下側少しだけ削って先端に▲を出します。手前側はもう無いので仕方なし。修正の度、先端は少しずつチビるので、いずれはフラットになるでしょう。

ポリッシュして完成!。先端に残っているのはヤスリ痕ですが、フラットに面出しするので削ってしまった部分はどーしても残ります。

特に害はありませんが、削りすぎにはご注意を!。まぁ、やり出すと楽しくなっちゃうからなぁ~(笑)。

2020-21工場長日誌 008-011

で、今日はG系を1山やります。

メンテも頼まれている人がいるので、合わせて完成させねば。両方終わらないと送れない。

とりあず、お任せチューンの1人目。

もっと薄くすることも可能ですが別にお勧めはしません。「刺さり加減と耐久性」のバランスが重要。真ん中は僕の物ですが、作業が面白くなって削っているだけですから。

折角チューンナップするなら、耐久性重視であまり代り映えしない厚みもつまらないけど、限界に挑戦する必要もありません。

もう何本もいじらせて頂いている方の発注は「ほどほど」という、また分かりにくい注文ですが、その方のキャリアやスキル考えるとなんとな~く理解出来るから恐ろしい(笑)。

お任せチューンの2人目。

「ほどほど」ご希望の2名様分。これで、新品G系は終了。

で、メンテやりましょう!。

レアものなので、パーツ入手も厄介なアイテム「GRIVEL社 MASTER ALLOY(マスターアロイ)」。あぁ~、曲がっちまった・・・。

とは言え、作品はかわいい我が子のよーなモンなので、頑張ってみましょう!!。

折らない様にじわじわと修正・・・。

お~、イイ感じ♥。

で、先端は大分チビっているので抜歯・整形。

画像上が抜歯して整形した状態です。この後に先端処理。

ポリッシュして組み込んで完成。

クランポンも。