でなりらぼ(『スクリューロックカラビナ・・・なんとかならんのか』その2)

「早く開けたい!」とはいえ、「4,5時間は放置しないと・・・」なんて考えていましたが、気がつけば、土曜の午後に放り込んだまま月曜日の昼になりました。9+24+11=44時間経過、あぁ~やちまった。で、温度は-7.8℃、イイ感じに凍りついてるじゃん!。

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1,先ずは潤滑油をかけた方から。「開け」と言う事を前提にしているので、力入りますが、開かなくはない!。

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2,潤滑油をかけない方は、もう少し力入れても開きません。こーゆー状態で「ぺろっ」ってしてみたくなる衝動に駆られるのは何故でしょう?。IMGP0004

3,続いてピッチがより細かいと思われるM社のゲート開放。こちらも同じような結果。

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4,で、無理矢理開けてみるとこんな感じ。きれいにねじ山がキャストされてます(笑)。

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<結果レポート>

確かに、「振りかける・振りかけない」では金属表面に皮膜が出来るので、潤滑油をスプレーした方は、凍りついても「ガチ凍り」感はありません。ただ、予想していた「ピッチが細かい方がイイのでは」と言う事も何か違う。どちらかと言うと「ねじ山の数」の方が重要な気がする。要は、ピッチが細かい物と荒い物が、同じ面積にねじ山を切ってあるとすれば、「ピッチが細かい」=「1凍り面積は狭いが、全体の凍り面積は広い」事になるので、理想は「少ないねじ山の細かいピッチ」が良いのでは?。実際、P社のこれは、M社のそれより「ネジが荒い」という感じだが、スクリューの解放はやや楽な気がした。で、上の写真からも分かるように、「ねじ山がキャスト痕」はM社ははっきり出たがP社は程よく取れてなくなっています。

何か、凄げ~大層な話になっていますが、『スクリューロックカラビナが凍って動かなくなってしまうのはなんとかならんのか。シリコンスプレーとか効くんですか?』 に戻ると、激寒+水っ気多いルート(アイスクライミングや湿雪地帯)に行く前に事前にメンテナンスしておく事はかなり有効、吹くならば凍結温度低いと思われるシリコンスプレーよりはCRCの様な潤滑油がお勧め、であることは間違えありません!。一番の間違えは、こんな実験3日にも渡って書き続ける僕と、最後までしっかり読み切ったらぼマニアの生徒諸君です!。皆さん、お疲れ様でした!。

でなりらぼ(『スクリューロックカラビナが凍って動かなくなってしまうのはなんとかならんのか』)

先日のお題、『スクリューロックカラビナが凍って動かなくなってしまうのはなんとかならんのか。シリコンスプレーとか効くんですか?』実験の続きです。

1,何もしないカラビナはいきなり水没。

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2,もう一方のカラビナには潤滑油をスクリューの所に振りかける。

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3,両方とも水没させたまま3時間程度放置。よく冷えた冷凍庫を準備してその中に残地。

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でなりらぼ(ネタになるかどうかですが。。)

只今HP改装中の成ケンちゃんから次のよーなメールが来た。

<><><><><><><><><><><><><><><><><><><><><><><><><>>ラボネタになるかどうかですが。。

>1.ATCガイドとルベルソ、セカンドビレイのときに支点側に掛けるカラビナホールの向きが90度違いますよね。ATCガイドの場合、支点に対して素直に掛けるといつも横っちょを向いてしまいます。さらに対応ロープ径も違いますね。みなさんどのように使い分けているのでしょうか。私見では冬壁やアイスではATCガイドの方が向いている気がします。ロープ凍ってしまうので。

>2.ニクワックスドブ漬けの利点をもう一回検証してみて欲しいです。

>3.スクリューロックカラビナが凍って動かなくなってしまうのはなんとかならんのか。シリコンスプレーとか効くんですか?<><><><><><><><><><><><><><><><><><><><><><><><><>

成ケンちゃんはかわいいが、どれも面倒くさい・・・「そんなの自分でやれ」って感じ。しかし、ネタに枯渇する昨今、背に腹は代えられない。なら、どれから触ろーか?。1番は近々研究しなければいけないが、P社の新製品待ちも合わせてペンディング、2番は洗濯して「ドブ漬け」なければいけないのでこれまた大変なのでペンディング。3番なら冷凍庫にでも暫く入れておけば良いので実現可能そー。そんな訳で、『スクリューロックカラビナが凍って動かなくなってしまうのはなんとかならんのか。シリコンスプレーとか効くんですか?』実験、検証してみましょう!。

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 先ずはじめに、スクリュータイプのカラビナの「スクリューピッチ」について気にしたことあります?。おそらく「ネジ物」とはいえ、何か確固たる統一された規格で作られているとは思えません。仮に「ウイット」・「ユニファイ」・「ISO」などの工業規格であっても、分解した事はないので、結局、指先感覚で「ネジピッチが荒いか細かいか」位しか分かりません。では、「荒い・細かい」の話で進めるとして、その特徴を考えてみましょう。ピッチが荒い=少ない回転でロック開閉が可能、絞めやすいが緩みやすい。細かい=ロック開閉にはより多くの回転が必要、緩みにくいが絞めにくい。ピッチが荒い=砂やホコリがねじ山に入りやすい、細かい=砂やホコリががねじ山入りにくい、メリット・デメリットが表裏一体なので結局、「自分の好み」と言う事になる。

個人的には、絞めにくくても緩みにくい方が安心、砂やホコリが侵入して引っかかのが困るので「ネジピッチが細かい方」を僕は選んでいる(勿論、砂やホコリの侵入は、スクリュー自体ののクリアランスにもよりますが)。個体名出しませんが、荒い物はホント砂やホコリが入りやすく、動かなくなる事もしばしば、って言うか、1度入ったら出すのも難しい、買って直ぐに現役引退を余儀なくされました。また、「凍りつく現象」についても、水が侵入しやすかったり凍結面積が広いせーか、ネジピッチが細かい物に比べてよく起きる気がします。とりあえず、そこをスクリュータイプカラビナの選定基準として、現在気に入って使っている2種類カラビナを「ノーマル水没冷凍」・「スプレー水没冷凍」で比べてみましょう!!。ただ、ブログがマニアックすぎて「書き手も大変だが読み手がついて来られない」と言う声もあるので、研究結果は分割して載せましょう。いや~、しっかり今日の授業について来られた優秀な生徒は偉いが、よほど暇なのか?。そんな訳で次回講義でまた。

BD -NEWトレッキングポール-

ブラックダイヤモンドの伸縮性トレッキングポール「トレイル」シリーズのNEWモデルが入荷しました。

・「ウィメンズ トレイル」(59cm~125cm)
●オールシーズン対応のスタンダードモデル
●女性向けの細く短めのグリップ
●女性向けに内側の起毛したリストストラップ
●交換式カーバイドティップを標準装備
●ティッププロテクター、パウダーバスケット付属

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・「トレイル」(63.5cm~140cm)

f-1-bd001-11全段にアルミ合金シャフトを採用した重量、機能、価格のバランスに優れたスタンダードモデル。
●オールシーズン対応モデル
●交換式カーバイドティップを標準装備
●ティッププロテクター、パウダーバスケット付属

・「トレイルコンパクト」(59cm~125cm)

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3モデルとも2本組で@9,450

詳細スペックは「デナリ ネットショップ」でチェック↓
http://denali.ne.jp/scb/shop/shop.cgi

エイリアン復活!?

クラック愛好者のマストアイテム・エイリアンが姿を消してから早数年。
今春、FIX社から復活します!
しかも姿形も従来とほぼ変わらず。ほとんど一緒です。
サイズは青~赤の5サイズ。価格は@11,800。
昔に比べると高くなりましたが、仕方ないですね。時代の流れですから。
初年度はメーカーも在庫をあまり持たないと思います。デナリでも入荷予定!?
お問い合わせはお早めに!
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でなりらぼ(一皮剥けて第二世代)

IMGP0001昨年『でなりらぼ(あほあほの実)』で「研究室預かり」になっていた、第一世代JETBOIL SOL TI(ソルチタニウム)ですが、色々手を尽くし、一皮剥け、いや、一金属盛って、第二世代になりました。中身が気になる・・・、気になって労働意欲がわかない!。つー訳で、だめだめの実を食べちゃってる僕、また開けちゃいます。

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お~、強力ライターとして使ったら溶けて固まったプラスチックもきれいになっている!。なんて素晴らしい!。で、問題の箇所はこちら。

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現物は既に展示会で見ていましたが、やはり、こーじゃないとね。こーなると日本での発売が待ち通しばかりです!。賢明なユーザー諸君、くれぐれも並行品で第一世代をゲットしないように!。日本発売は第二世代からですから「これ、壊れちゃったんですけどぉ~」なんて言ったところで「購入された所で修理してもらって下さい」で終わりです。ちなみに、前の記事で悩んだZIPのレギュレーター部分の分解ですが、上のバーナー部分を回転させれば簡単に出来ました。これも展示会で教わって参りました。分解マニアの皆様、好きなだけバラして下さい。

水産事業部化計画

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こいつら、何物だ?。カゴ漁師さんから船長が頂いたものを頂きました。水産事業部の副産物、「何とかエビって言うだけど・・・、この前新聞にでてたら」と全体的にローカルな奴らしい。基本「病気以外もらえる物はもらう」、食べれるものなら尚更です。020

さて、事業部の方ですが、今回は2日連闘してまいりましたが、あまりよろしくない・・・。よく、「宝くじは買わないと当たらない」とか「釣りは仕掛入れてみないと分からない」的なもっともな事が言われておりますが、よくよく考えてみると「買っても今一当たらない」、「突然、爆釣はない」と言うのが経験則です。気持ちの問題以外の問題。

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行く前はこんな感じ。

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期待値もこんな感じ。

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で、現実はこんな感じ。とりあえず、納品予定分は確保できたのでOKですが、形も数もないので華がない、水産事業部公認可への道のりは厳しい・・・。このままでは「デナリ水産事業部」も「何とかエビ」同様、マイナー&ローカル感が抜け切らぬままです。次は頑張ろう。

でなりらぼ(煮物:ストック編)

宴会料理の研究も重要ですが、本来のらぼのあり方はもう少し「マニアック」でなければいけない・・・。極少数はいるであろう、「らぼファン」が減らないよーに、タマには役に立つチューンでも載せよう。とりあえず、店頭では発売当初からいじくりまくってきたので、殆どのマニアの個体の先っちょは既にこーなっている。そんな訳で、普段の鍋物はこちら、「ストックの先っちょ交換」はじめます。 IMGP0004

1,鍋にお湯を沸かす。お客様から頂いたカラ寸前カートリッジに、径の小さい鍋でエコ感を満喫。

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2,ブツを準備。

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3,暫く煮る。転倒・煮すぎ・火災には十分注意してください!。

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4,素早く先っちょを入れ替え、好きなバスケットに交換可能!。

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ポイントは、煮すぎない事と、外したら直ぐに入れ替える事(のりが固まります)。素早い作業でクリアーして下さい。

ちなみに、店内作業時間は5分程度ですが、「ストックどれがイイですか?」的な事からスタートするとそこそこ時間掛かります。回す物、ロックタイプ、繋ぐ物、収納長いの短いの、アルミからカーボンまで、最近は種類も豊富なので、「どれがイイのか今一分からん」という方はスタッフに相談してみて下さい。「たかがストック、然れどストック」、1番欲しいタイプの物を更に使いやすくしてみて下さい。

大好物(赤か白か?)

「DENALI BLOG」は、基本、「BACK ROOM」である。「裏部屋」なので本能のままに趣味嗜好をなんとな~く垂れ流しているが、垂れ流すネタも無尽蔵ではないので、今日は「自分の大好物」を検証てみた。

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ハイ、これ。「よっちゃんいか」。先日のPEAKSさんのインプレッションでも皆さんに「えぇ、よっちゃんいかですか!?」と冷ややかな視線を浴びたが、「ブラックサンダー」が行動食として支持されているのに、どーしてですか?。僕にとって「おやつで良し、つまみで良し」なよっちゃんはどストライク、万能なんです!!。更に言えば、(赤)(白)のうち三杯酢の「赤寄り」である。思想はリベラルでもよっちゃんは「赤」が最高なんですけど。

これで1ネタ成立させるのは心苦しいですが、資源枯渇中につき勘弁して下さい。山下大先生あたり、新ネタくれないかな・・・。あれ、こちらも枯渇中ですか・・・。

デナリより。~本~

 日増しに暖かくなり春の訪れを感じる今日この頃。四ッ谷デナリ、カウンターの多機能時計では14.5℃を示しています。寒いだなんだといっても喉もと過ぎれば何とやらというやつで今ではあの寒さが恋しく・・・感じませんね。やっぱり寒かったです。思い出すだけで鼻毛が凍ります。
 ところで、近年では電子書籍とやらが市場を盛り上げているという話を聞きますが、確かにB5くらいのタブレットに何十冊何百冊といった本が入ると思うと魅力を感じます。あとエコですよね。ただ、現代人の活字離れが進む中それほど大量の本を読む人、更に保管しておく人がいるのでしょうか・・・。偏見ですかね。しかし、それほど大量の書籍を保管することができるならば今後の希望としてルート図や資料集、技術書のような図表が多く何度でも繰り返し使える、保管しておくような電子書籍が欲しいですね。画像じゃなくて動画が入ってて著者近影の写真も動く、みたいな。

ってハリー・○ッターか!!

・・・・・。

 やっぱりなーんか肌寒いというかまだ春は遠いですね。
 さて、今回は紙製の書籍について紹介していきたいと思います。デナリでは多く分けて二種類の書籍を販売しています。大半は山と渓谷社の出版です。半分隠されているようにおいてあります。

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一つ目は技術書。

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『登山技術全書(全12巻)』は、山をやり始めた初級者から、一歩踏み込んだ技術の要求される中級者まで様々な山行形態に幅広いレベルで対応しています。また、写真が多く使用している装備も最近の物なので情報量の多さの割にとても解りやすい本です。

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『決定版・雪崩学』『雪崩ハンドブック』は雪崩の起こるメカニズムやリスクマネジメントについて、雪の状態変化やスノーピットを掘ったときの雪面の観察方法などを交えて前者はかなり、かなーり専門的に書いています。難しい本です。それと比べて後者は比較的簡単です。でもA4サイズで350頁となるともはやハンドブックではないという・・・。山岳ガイドを目指す方や雪崩に関する知識深めたい方にはおすすめです。

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『生と死の分岐点』は山で実際に起きた事故の検証やギアの耐久テストなどが書いてあります。山岳部や山岳会に入ってる方は先輩にカラビナは落とすと内側に見えないひびが入って壊れる、とかザイルを踏むな、踏むと切れるぞとか教えられてきたと思いますが、その科学的根拠、真否などが書かれている本です。

『登山の運動生理学百科』は登山をする時のトレーニングや必要な栄養、水分などクライミングテクニックが外的な技術なら内的な技術といえるものが書かれています。これからリーダーとして、自分の体調管理は勿論ですが他人の体調管理も行っていくようになる人は、外でのリードとは違った視点を持つことができるのではないでしょうか。

『クライミング用具大全』は登攀に関する装備の靴からヘルメット、ザイルからカムまでほぼ全てが使い方から選び方、メンテナンスについて説明されています。この本読めば正直僕程度の店員なんて要らない、黙ってレジでも打ってろって感じですよ。はぁ。そんな感じですよ。逆に言うとせめてこの程度の知識は付けておこう!という事です。

はい!次ルート集。ガイド本。

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 これは・・・特に書くこと無いです。そのまんまです。百名山の登山ガイドがあってーフリークライミングのトポがあってー雪山のルートがあるって感じ。行きたいところがあれば、いろんな記録や情報がネットにあふれています。ただネットだけーとかこの本だけ―みたいに偏った情報にならないための一つの手段として、ある程度の信頼性のある情報として利用するのがいいでしょう。

 電子書籍に話を戻しますが以上のような技術書やルート集の電子化は大いに結構です。じゃんじゃんやってください。でも小説やエッセイの電子化は正直反対です。やっぱり内容の熱を感じるには紙が最高だと思います。紙の千何百年の歴史が遺伝子に刻み込まれているのでしょうか。電子書籍と紙書籍のしっかりした棲み分けが今後とても重要な課題になってくるのでしょう。ではでは。