「お悩み相談所」みたいなモノです、GW前の山道具屋なんて(その3-1)。

今日は中間着、「ミッドレイヤについて」です。基本、保温層になるアイテムの話。

< ミッドレイヤその1:ベストについて>

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体幹部には心臓をはじめとするメイン機関の具材が詰まっておりますが、エンジンが暖まらなければ暖房の利きは悪いので、僕は、「4畳半理論」から「ベスト着用」を推奨しています。「あぁーあ、もう訳分からない話が始まっちゃたよぉ・・・」と思う人は教科書見るかライブで講義聴きに来て下さい。

p社の伝統工芸品「R2 Vest」が消えて早2年(ぐらい?)、細かい事言い出せば「Fit変更前のすばらしいR2 Vest」が無くなって早4年(ぐらい?)、「100枚ぐらい出せば別注してくれる?」と営業担当に聞いたら鼻で笑われました・・・。デナリさん規模で1アイテムに100万以上のストック在庫を積み込む覚悟は普通理解されない。

「お金で解決」は小銭では解決出来ないので、他あたることにしたが、「それっぽいの」は多々あれど、素材・生地厚・カッティングやら、ツボを押さえた逸品を探し出すのは結構難しい。そのコレですら来期廃盤!、だから買い占めた

ほぼ愚痴になってしまいましたが、戻ります。兎に角、ベースレイヤのすぐ上に体幹に沿わせたベストを配置することで、効率よく熱を保持出来ます。その上にフリースの様なもので、デットエスペースア(動かない空気の層)を作れば「薄着にして温かい」効率良いレイヤリングが実現できます。

また、この時期ですと「着すぎて暑い、脱いで寒い」の綱渡りを繰り返すのですが、体幹部分の保温がしっかりしていれば、全身を温めることなく、程よい感じでぬくぬくしていられます。ですから、ベストは「ウエア」というより「暖房器具」、ギアです(笑)。なので、この時期は下からベースレイヤ→ベスト(ミッドレイヤその1)までは外さず、その上のフリース(ミッドレイヤその2)で温度調節した方が「アイドリングからエンジン全開」まで効率よくこなせます。

また、ベストはサーマル系・ソフトシェル系・インサレーション系、3つに大別できますが、季節や用途に応じて使い分けるのが普通です。更に、素材やら生地厚やらカッティングやら、道具屋チョイスのウエアはこだわり所満載!。でも、たまに心がゆらいで「かわゆい」のも忍び込ませてあります(笑)。

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↑こちらら、POLARTEC®社のThermal Pro®素材のベスト。毛布の様な毛並みのフリースを用いることで、温かい空気が貯まる表面積を確保。

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↑「保温」主たる目的としたサーマル系素材とは異なり、POLARTEC®社Power Shield Pro®は伸縮性に優れたソフトシェル素材。「撥水性・防風性」機能が優れている。

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↑Albany International社のPrimaLoft®ONEを封入し高い保温性、ポリエステル素材で防風性を実現した「インサレーション」モデル。サーマル系・ソフトシェル系ベストに比べ温かいことは確かだが、透湿性・伸縮性に欠けるので、レイヤリングにおける「積極的中間着」と言うより、シェル的要素も強くなる。

で、今日もこの時期に向いているアイテムですが、やはり、インサレーション系は余程寒くない限りオーバースペックかと。動きがある登りなら、透湿性・伸縮性に優れたサーマル系・ソフトシェル系ベストを温度や状況を判断してレイヤリングするのが好ましい。この時期の4畳半の暖房は設定温度25℃は高すぎです(笑)。

昔の猟師が着ているよーな毛皮の物、フィルム時代のカメラ親父が着用していた物入れ着、「ベスト」と名のつく物は多々ございますが、勘違いしないで下さい、今日の講義をちゃんと理解していれば、それは「それっぽいの」以前の「全然違う物」です。まぁ、実際お店で「スミマセ~ン、私に合うのはどれでしょ?」と聞けば、デナリさんでは正しいアイテムとサイズを着用させて貴方の体に直接教え込むので、カタログ見て2次元ヲタしてるよりも早く「ベスト道」を極められますので、ご来店お待ちしております。

今後の流れとしては、中間着その2→トップス(シェル)を書きますが、フリースの話は適当にこなして、シェルの講義は少し厚くしましょう!。ですが、ヤバイ、いよいよGW前で本業も忙しくなってきたので、こんな事して遊んでいられません!。あぁ~あ、やっぱり連休前にコンプリート出来なそーです。勿論、店は暦通り。日曜祝日は店はお休みですから、ココまでの話で必要な物がある人、今週は土曜日まで営業!、Don’t miss it!!。