「お悩み相談所」みたいなモノです、GW前の山道具屋なんて(その2-1)。

今日は「ベースレイヤ」についてです。で、今後、全ての回に共通して言えることなので、最初に申しておきますが、僕らが仕入の段階でウエア求めるのは、「1に素材、2にカッティング」、で「色やメーカーの好み」などおまけみたいな物です。道具屋に「カワイイ」を懇々と説明するのは無意味。要するに、1-2がOKなら、好きなだけ「カワイイ」の選んで構いませんが、最終的には外見より中身、実がない物は他あたって下さい。

<形状について>:半袖・長袖 / クルー(丸首)・Zipなんかがございますが、残雪期の山では「長袖Zip」がオススメ。日が昇れば、半袖TシャツなんかGWぽくて、画になるのですが、薄暗いうちから仕度してへッ電つけてアイゼンつけて歩き出すよーな山行なら寒くて無理。Zip物なら、汗かいてきたら開けて熱気を抜けますし、寒ければ襟元が温かい。「温度調整の利便性」という点で、この時期は「ロンT-Zip」が無難です。

<生地の厚さについて>:標高や山域によって変わってくるのですが、「薄いか厚い、でその中間」ぐらいしかないので、天気や現場の状況を考慮して選んで下さい。ちなみに、入山地点は標高が低いので「初夏」ですが、標高が高くなるにつれ、当然涼しくなります・・・。テント泊などでは、多くの着替えなど持っていくことも出来ないので、「一番厳しい所(寒い)」を想定した1枚を単体で着ていれば、「クソ暑い~!」なんて事はまだありませんから「軽量化」を徹底するなら、それ1枚で凌ぎます。「寝る時ぐらいは・・・」なら、予備1枚をRest着にして、翌日はまた「作業着」で行動して下さい。

<素材について>:現在流通しているものは、ウール・化学繊維・ハイブリッドのどれかに入ります。ウールの様な天然素材は、着心地が良いのですが、化学繊維に比べて、織り方の種類が少なく、構造的な限界があります。また、化繊との組合せでは静電気が起こり易いので、組合せを考えさせられます。

ホントは画像が撮れればこの後画像載せるつもりでしたが、2人だけでメーカー取立(支払日)やら接客してると、「いとちゃん、お昼食べてきてイイよぉ~」って普通に18時過ぎ、無理です・・・。そんな訳で、画像は明日に持ち越してネタ1コマ増やします。また無理なら、ストック記事からUPしますが、出来る限り頑張ります。ごきげんよう。

「お悩み相談所」みたいなモノです、GW前の山道具屋なんて(その1)。

春山や初冬期、シーズン終わりのシーズン始まりの山は難しい。「クソ寒みぃぃぃ~」とか「クソ暑ぃぃぃ~」とか、「クソ」がつけば諦めもつく。「仕方ありません、そーゆー時期なので」で話も早い。しかし、お休み連チャンのGW、お金の香りがプンプンするが、山道具屋さんには冬物はスカスカ、春夏物では心許ない、そんな危機を乗り切って勝ち組になるためにはどーすればヨイのか?。簡単です、「お悩み相談所」はじめます!。インチキ山道具屋としては「カウンセリング料」を頂きたい所ですが、そこまで人間腐ってないのでバックルームで毒吐く程度にしておきましょう(笑)。

「スミマセ~ン、この時期着る物どれですか?」って、迷える子羊はわんさかおりますが、「俺はお前のかあちゃんじゃねぇーての!」。出来ればもう少し具体的に質問してくれます?。頼む、せめて山域とか行動内容とか、ヒントくれ、ヒント。割と顔見知りなお客様ばかりなので仕方ありませんが、「私が今行きたい所、当然分かってますよね!?」ぐらいの勢いと思い詰めた面持ちで来店された日には、道具屋さん困っちゃいます。僕は貴方がお買いになった装備など、とっくの昔に忘れてます!。

「寒ければ着る・暑ければ脱ぐ」は普通ですが、「適当」では困る。レイヤリングの基本は、ウエアの「素材や機能に合った場所で使う」事が大切で、『肌にあたる所に吸湿・速乾素材のベースレイヤ、その上に保温層をミッドレイヤで作り、雨や風を防ぐためにシェルを着る』と言うのは基礎中の基礎。10万円のシェルを奮発して買っても、肌にあたるベースレイヤがヘボければ、10万円は10万円の価値がない・・・。

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こちら、『PEAKS 2010/No.5 特集◎雪山五番勝負』 でライターの宮川哲さんに冬山のウエアリングについて書いて頂いた時の号。3年前の話ですが、全然色あせていないので、真面目な人はバックナンバー探して一度読んで下さい。更に真面目な人は買って読んで下さい。

そんな訳で、「その2」以降で「ベースレイヤについて」・「ミッドレイヤについて」・「トップス(シェル)について」久々に書いてみたいと思います。3年間でウエアも進化してますが、「激変」とまではいかないので、「使える物は使う、無いものは買う」でお休み連チャンのGWの準備をして下さい。でもそれまでにブログの記事化可能なのか!?。手抜きはしないので、間に合わなかったらゴメン。先に謝っておきます(笑)。

それにしても、週末寒かった・・・。完全「冬」だね。

最近の状況

学生バイトは春休みが終わり、兼業スタッフは本業で忙しく、どいつもこいつも「いや~、今週“も”入れません!」的な事をサラッと言う。確かにデナリさんシステムは「1週間前までに入りたい日に○」でシフトが決まりますが、1週間前から「入れません!」宣言されると腹が立つ!。お前ら、梅雨の時期覚えてろヨぉ~!。

そんな訳で、いとちゃんと2人無言で黙々と仕事をこなしておりますが、端境期PEAKは過ぎたとは言え、忙しい日と暇な日のムラが激しい今日この頃。まぁ、スタッフが少ないなら少ないなりに回すしかないのですが、手数は2名で4本、店番で手一杯で「工場部門」の方に辿り着けない。ヤバイ、大分色々な宿題が溜まりだした・・・。

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そろそろ冬セットを片付けて春夏道具へ移行ですが、使い終わった物のメンテ・これから使う物のメンテ、ご依頼希望者は余裕を持ってお願いします。スタッフが十分いるときなら、朝からツナギ着て付ききりで作業出来ますが、最近の状況では夢のまた夢。ほぼお店に立ってしゃべり続けて1日が終わり、店を閉める時には、2人とも燃え尽き症候群です。あぁ、ネタはあっても、最近ブログ書くのも面倒臭い・・・。まぁ、頑張りましょう!。

ユニコアあるよ!(ぎあくえ)

『ユニコアすごい!』と感動して半年、油は上がり、円は下がり、予価より若干値段上がりましたが、待望のダブルロープユニコア入荷です!!。マニアなら注目すべきは、やっぱこの太さでしょっ!!。

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細くて心配な太さが「コア」れば、ありがたいお守りよりもありがたい事間違えなし。ちなみに、既にシングルをお使いのユーザーならご存じの通り、ロープスピードは「コア物」ですから当然早い。とはいえ、スポーツクライミングのよーな「落ちて何ぼ」の世界ではございません!、アルパインスタイルでの使用なら「落ちないで何ぼ」、「強点より弱点」での使用ですから、細いロープの「切れちゃいそう~」感が「コアくない!」。

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8.1mm ICE LINE UNICORE 42g/m (1/2)(アイスライン ユニコア):ゴールデンドライ50M@14,700/60M@17,850。

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8.6mm COBRA II UNICORE 48g/m (1/2)(コブラII ユニコア):ゴールデンドライ50M@14,700/60M@17,850。

確かにユニコアはややパキパキ感があり、ロープスピードが速いので、馴れていない人が扱うには難しいロープですが、BEALの1/2ロープは個人的にはもう少し腰があった方がロープ操作がし易いと思っていたので、「ドっかぶりのガチ落ち」ではいない、アルパインルートでは「操作性と耐久性」に期待してます。絡んだロープを解く手間が無くなればビレイヤーは大助かり!。でも、懸垂下降は十分注意して下さい!、グローブしないと即火傷!?、早いと思うよ~。

スカルパ各種揃ってます。

今まで、丹精込めて販売してきましたスカルパのトレッキングブーツや3シーズンブーツなどが、
徐々にモデルチェンジ&在庫切れが始まりましたので、NEWなモデルをデナリネットショップでも販売を開始致します。
そう言っても店頭に履きに来ていただいた方がサイズ合わせは確実ですが・・・!!

■トレッキングブーツ
【カイラッシュ GTX (W’s)】@24,150
ラストは細めでゴアはブーティー。アッパーのレザー面積は広く耐久性が高い。
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【キネシス MF GTX】@23,625
ラストは広く、足型が幅広な方、甲高な方にオススメ。ゴアはブーティーでアッパーはマイクロファイバー。
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■3シーズンブーツ
【トリオレプロ GTX】 と 【トリオレプロ GTX (W’s)】 @36,750
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「シャルモ」と「トリオレ」の中間的なブーツ。詳しくは過去ブログ記事のリンクを下に貼っておきますのでご参照くださいませ!!
忙し人は2と3だけでも参照して下さい 。
※カキアツメタ当店の「トリオレ」の在庫が少なくなってきました。早いもの勝ちでお願いします。

1.3シーズンブーツの紹介その1(ぎあくえ)
2.3シーズンブーツの紹介その2(ぎあくえ)
3.3シーズンブーツの紹介その3(ぎあくえ)
4.3シーズンブーツの紹介その4(ぎあくえ)
5.3シーズンブーツの紹介その5(ぎあくえ)

小さい靴下選手権(ぎあくえ)

各社色々な靴下を出しておりますが、それなりの基準を満たしていれば、どれでもイイと言えばどれでもイイ。しかし、サイズだけは「どれでもイイ」と言う訳にはいきません!。そんな訳で、今日は「小さい靴下選手権」です。

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エントリー左から、FITS®社 RUGGED CREW(ラグド クルー):ウール68%・ナイロン26%・ポリエステル3%・ポリウレタン3%。中央、Nester社 Day Hiker(ディハイカー):ウール85%・ナイロン13%・ポリウレタン2%。一番右、Smart Wool社 W’s PhD Outdoor Medium CREW(W’s PhD アウトドア ミディアムクルー):ウール67%・ナイロン31%・ポリウレタン2%。

サイズレンジは◆ラグド クルー#S=男21.5~23.5cm/女22~24cm、◆ディハイカー#XS=18~21cm、◆W’s PhD アウトドア ミディアムクルー#S=21~23.5cm、と書いてある。ちなみに、「ディハイカー#XS」などカタログ上ありませんでしたが、「間違って小さく作られた」そーなので、ちびっ子ユーザーのために買い占めた。

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で、比べてみる。左から、使用済み店内試し履き用ディハイカー#S、ラグド クルー#S、ディハイカー#XS、W’s PhD アウトドア ミディアムクルー#S。フィッツやスマートウールのPhDはサポート性を重視した編み方なので小さく見えて当たり前だが、「間違って小さく作られた」幻のディハイカー#XSは素直に小さい(笑)。“捨てる神あれば拾う神あり”、足の小さい女性ウケは当然よい!。

ちなみに、「それなりの基準」とは素材配合率で、ウールが多いとフワッと温かい感じがするが、伸びやボトムの潰れも顕著。逆に、化繊が多いとウールが多い物に比べ冷たい感じがするが、「踵がアキレス腱」的な伸びは少ないので、天然素材と化学繊維のバランスを各社工夫しております。普通は、「ウール7,8割」が一般的ですが、それにボイルドウールなど加工方法や編み方まで加わると、まぁー、靴下の数や多いこと・・・。

「ドングリの背比べ」的な「差が出にくい世界」ですが、サイズだけは明確。小さい足の人、探せばあるモンです!。ダラダラ伸びた靴下は部屋履きにして、ピッタとした靴下で再出発です!!。「冬にイイ靴下履いて、夏はヨレたそれ履けばイイじゃん!」って言っている私は、サイズのことまでは申していません。靴より安いので、小さい靴下はあるうちに買って下さい!。

物々交換

『水産事業部化計画』を肯定するためには、支持者は多い方がよい。そのためには、多少の賄賂も必要だが、何食わせても「旨いっ!」しか言わないヤツは最高に味気ない。そーゆー人は魚屋にでも行って新鮮な魚買って食べていればよい。で、この前捕獲した深海魚みっち~にご賞味頂いたら、「深海魚、げろ旨」のコメント。悪くない。で、物々交換の品はこちら。

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大量の島らっきょうの塩漬け。1つづつ丹精してむしって作るこーゆー作業は僕には絶対出来ないので、その感動たるや一入、更に氷り代わりにアイスまで入れてもらい、完全に飼い殺された気がする(笑)。

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普通、こーゆー物はチビチビ食べるものだが、これだけあるとガバガバ 食べてしまうから危険である。にしても、島らっきょうは旨い・・・。

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で、むしゃむしゃしながら、ナルナル取材の貸出用GPSにログデータを流し込む。「Macしか持ってませんっ!」と言われては仕方ない。上京の度に、チョイチョイお菓子で飼い殺されているので、これまた物々交換。レートは悪いが、欲しくなること間違えなし!。罠です、罠。

机上講習会のお知らせ(サミットガイドオフィス)

カテゴリーに「机上講習案内」があるのに、すっかり忘れてました。微力ながら告知を。で、今回は4/17(水)国際山岳ガイド 篠原達郎さん。講義内容は『クライミングの基礎知識とロープワーク』です。

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参加費無料ですが、参加希望者は事前にご連絡された方がよいと思われます。サミットガイドオフィス詳細はこちら

アプローチシューズ来たヨ(その2)

新色Blue/YellowがステキなSportiva社 BOULDER X MID GTX(ボルダーエックスミッドGTX @25,800)もチョイチョイ入荷です。勿論、ヘビーユーザーは即買いですが、「チョイチョイ入荷」なため、そーそー弾数は多くない。

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定番カラーのこちらは小さいのから大きいのまで、そこそこ持っています。

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性能は◎ですが、なにせ、弾数が少ないので、「ネットショップ解禁」に辿り着くにはもう少し時間がかかりそーです。欲しい人は、直接店に電話して在庫聞いて下さい。

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「2個買いで!」と言って欲しいのはヤマヤマ、そんなにいっぱいは無いので、必要な方は実用度最優先、ある方を押さえて下さい。

アプローチシューズ来たヨ(その1)

最近落ち着いている感が否めないFIVE TEN社のアプローチシューズですが、TENIE系新製品が出たので久々に置いてやることにした。

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こちら、GuideTenie Canvas(ガイドテニーキャンバス@12,600)、ガイドテニーの「布バージョン」ってこと。2013モデルからは、ランドラバーが延長されたので、つっぱたり、ねじ込んだり、先っちょをぐりぐりしても安心。これはプラス評価。先行モデルのコレより斬新さに欠けるが、おしゃれ度は高い。なので、売る気満々

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裏側は物珍しいハズもない、コインパターン。まぁ、これはこれで良いのですが、この手は泥・木の根っこ・硬い雪には最高に弱いのでご注意下さい。

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また、テニー好きな方はこちらもオススメ。FiveTenie(ファイブテニー@10,500)は在庫限りの割引販売中。最近、手抜きを覚えたバイト、山ちゃんの無気力ブログで紹介されたが反響は薄い・・・。都会には罠がいっぱい、濡れたマンホールの上を安全に歩くためには是非欲しい1足、ソールは間違え無い。コレで転けたらスタッフにディスられるので、お好きな方、よろしくお願いします!!。