2021-22工場長日誌 070-071(その1)

今日の作業はICE(アイス)2枚とPUR’ICE(ピュアアイス)2枚。

見慣れてた絵面ばかりになるので、本日は作業者目線の話しを混ぜつつ。

K島さんからの指示書では、

「おまかせ」と「ほどほど」の記載です。

K島さんの指示書のパターンは大抵3種類。「ギンギン」・「おまかせ」・「ほどほど」。

作業者としては指示書通りに仕事しているつもりですが、何せ完成時には原型ないので、結局の所、その違いはユーザー側で判断してもらうしかありません。

強者になると、「前回の○○よりもう少し厚目に・薄めに」と、微妙な味付けを指定して頂けるのでチョット気合い入ってれて頑張ってるつもりですが、チューンド初体験者の方はそんな違い分かりませんよね?。

勿論、そんな場合はご自身のキャリアや登りたいルートなど、スタッフに相談すれば、「こんな感じがイイのでは?」と提案可能。ご自身の野望をスタッフに伝え、そのうえで「おまかせ」しておけば安心。

で、「バリエーションでピッケルとしても使いたい」などご希望の方は、ノーマルで使う事をおすすめします。ノーマルはバランス取れてますから。

よーするに、「チューンナップ」と言う作業は、平均点では物足りないので何かをそぎ落として「特化」させる事で弱点を克服させるための作業です。

全ての状況にベストに対応可能なら、わざわざチューンナップなんかしませんよね(笑)。

そんな訳で、基本、僕への皆さんの依頼は「“ウォーターアイス用”チューンナップ」で、「薄く」はあれど「厚く」はないのですが、その加減は難しい・・・。

2021-22工場長日誌 061(その3)

で、完成品はコチラ。今期も散々ベール削っているので作業工程は割愛。興味があるけどついて来られない方、日誌から復習して下さい(笑)。

幅が広いだけあって、組込み・抜き出し作業の難易度はかなり下がりました。

で、オリジナルテープではフロントハーネスまで届きませんので、パーツ売りがある適当なテープに変更します。

組み上げるとこんな感じ。

「チタンアイゼン」なんて今となっては超貴重品。原料であるチタンの価格もさることながら、こーゆー物を作りたがるこだわりメーカーさんも随分減りました。

一昔前の道具でも、工夫して活用すれば、最新モデルより遙かに素晴らしいスペックのお宝かも知れません。

Z世代の皆様、レコードやカセットテープの次に来るアイテムかも知れないぞ~(笑)。

2021-22工場長日誌 061(その2)

で、当時の選択肢はこんな感じでして、G社 C2N BAIL(シーツーエヌ ベール)を組み込みましたが、なんせワイヤーの幅が狭いので、えらく大変

しかしながら、現在はP社のFIL FLEX(フレックスフィル)がパーツ販売されたことで、楽になるかも?!、

もしかすると、これは知恵の輪レベル!?、

っと思いましたが、開けてある穴の角度との相性が悪く、ワイヤー単体ならイケそうだけど、立体的な構造のフレックスフィルでは色々当たってどーしても落とし込めない。

その原因は穴の角度。

そーなんです、現代アイゼンはパーツ変更で色々なブーツに対応出来る事も売りになっているので、オプションパーツを含めて設計されていますが、当時のアイゼンは単機能。

「全部ヒモ、セミワンタッチ、ワンタッチ」的な呼び方で、何の疑いもなくブーツに合わせて3台持ちが常識でしたから(笑)。

いやぁ~、現代のアイゼンは何とコスパが高いこと!。なんで、賢いユーザーなら、そー言った“オプションパーツの種類の豊富さ”なんてのも、選択肢のポイントに加えておきましょう。

先を見越して選べば、家のアイゼン置き場は狭くて済みます!。まぁ、組み替えの手間は自己負担か、スタッフにお願いしましょう(笑)。

2021-22工場長日誌 061(その1)

『3シーズンブーツにMizoさんのチタンアイゼン、「チタネスク」を付ける』案件、7年近い歳月を経て今回初めてお客様よりオファーを頂きました!!。

(過去記事)

カスタマイズにて再利用 1/3

カスタマイズにて再利用 2/3

カスタマイズにて再利用 3/3

ご使用の3シーズンブーツはTRANGO CUBE(トランゴキューブ)、

前コバ無いので、デフォルト状態では勿論つきません。

DIY=デナリに行って良かった。

先月の赤につづき、「ASCENSIONST(アセンジョニスト)45Lにハイドレーション」のご要望。

部品作って、

位置合わせて縫う。

穴開け後、カバー的なものつけて完成。

続いてのご相談。「AETHER(イーサ)60の雄バックルの飛び」。

バックルは、テープ幅は勿論、バックル形状、メーカーやモデル年代で使われているパーツが異なります。

「どこのメーカーのどのモデルのどの年代のどこが壊れた」のか分からなければ、パーツの取りよーもないし、ミシン修理かどーかも分かりません。

今回は相当古いモデルながら、ロストさんがパーツ持っていたので、雄バックルのみ交換、激安¥162。

「これ付きますか?」とARCのバックル持って来たけど、ほどいて縫ってしてたら10倍近く費用がかかります。

よーするに、Do It Yourselfで考えたり作業するより、その浅知恵が正解かどーかその筋の人に相談してみた方が効率が良い。

「持ってくの面倒くせーなー」は分かりますが、『急がば回れ』、自分で作業して手に負えなくなって持って来られても時既に遅し・・・。

不毛なDIYより四ッ谷下車でDIY、こーしてバックルームには変な機械が増えていく訳で・・・(笑)。

遊んでるよーにしか思われない理由 2/2

削り仕事の後はお裁縫。不便ながら大分慣れてきました。

で、本日のお題、以前にもやった「ASCENSIONST(アセンジョニスト)45Lにハイドレーション」ですが、このご時世、ハイドレーションにも色々種類あるので、物によって穴を変える必要に迫られます。

確かに、ワンタッチホース系のハイドレーションは便利ですが、「水筒」としての使い道が今一。ザック下ろして枕元でどーやって飲む?。また、衛生上◎な開口部広めの給水口も、ガブ飲みには向かない・・・。

で、個人的にはplatypusHOSERの様なスクリューキャップ系はおすすめ。ホース外してキャップに替えれば、普通の水筒に早変わりですから。

しかし、今回気づいてしまった「ホース周りのパーツがデカい問題」・・・。今時、ハイドレーションホースの穴がないザックの方がレアなので、普通問題はないと思われますが、ワンオフカスタムとなるとあぁ~、面倒くせぇ~。

で、依頼主の仕様を確認のうえ今回出来たのがコチラ。「デカ穴+ストレッチテープ、右側仕様」。

現行モデルには背面中央にチューブホールあるので、こんなこな事する必要ございませんが、個人的には旧モデルの方がイケてた感が強いので、まだまだ大事に使って下さい。

まぁ、こんな事に脳ミソフルパワー使っているのですから、遊んでるよーにしか思われても仕方ありませんね(笑)!!。

その手の人にしか響かないハーネスですが・・・(その2)

まるで需要はなさそーな気もするが、今日はその手の人のためにインプレッションおば。カタログスペックはコチラ

まず、素晴らしいのが「Made in U.S.A」。それだけでイケてる気がする。まぁ、一般市場向け商材ではないのは確かだな・・・(笑)!。

で、12mmセンターループが2つあるので、上り・下りのギアの振り分けが容易。ギアラックに至っては静荷重でぶら下がっても飛びそうもない頑丈この上ない造りですわ。

スポーツタイプの軽量ハーネスと比べますと、ウエストベルトもレッグループも倍以上です。

ちなみに、コチラは「Big Wall Harness」と言うジャンルになるそーです。ワーク用とはチョット違うんだなぁ~。

その手の人にしか響かないハーネスですが・・・(その1)

無理言って頼んだハーネスがついに届きました(笑)!。

コチラ、日本国内未展開モデル、Metlius社のSafe Tech™ Waldo Harness(セーフテック ワルドハーネス)です。

最近、なんか成り行き的にぶる下がる機会が増えましたが、作業をしてますと、もう腰はボロボロ、足は痺れまくり。

そんな過酷な状況を打破すべく、少しでも楽するためにお取り寄せです!!。

その手の人にしか響かないと思われますが、ガチワークハーネスよりも軽量且つシンプルな造りは◎。

この人達に早く自慢したくて仕方ありませんが、梅雨のこの時期、中々会う機会もないので、しばらくお店に転がしておきます。

リボルト職人は勿論、セッターの方から木こりの皆様、足腰に負担がかかるハンギングワーカーの皆様、如何でしょう?。

なお、「小川山ガマスラブ復活プロジェクト」クラウドファンディングも引き続き、ご理解・ご協力・ご支援よろしく願いします!!。

転けよーがないハズ!?、です!

コチラ、2019SS新富士バーナーさんの期待の新作、「レギュレーターストーブ FUSION(フュージョン) ST-330」。

どこらへんが“期待の新作”かは過去記事で確認。

19SS、来年の新作・気になる物(その10-1)

19SS、来年の新作・気になる物(その10-2)

そんな訳で、発売前ですが組み上がったばかりのプロトタイプをお借り出来たので、コレから一緒に旅行してきます。

あがり重量もほぼほぼスペック通り。

で、鍋は燃え尽きそーなコチラを採用。高効率化して燃料代節約。

行って来まーす。