日増しに暖かくなり春の訪れを感じる今日この頃。四ッ谷デナリ、カウンターの多機能時計では14.5℃を示しています。寒いだなんだといっても喉もと過ぎれば何とやらというやつで今ではあの寒さが恋しく・・・感じませんね。やっぱり寒かったです。思い出すだけで鼻毛が凍ります。
ところで、近年では電子書籍とやらが市場を盛り上げているという話を聞きますが、確かにB5くらいのタブレットに何十冊何百冊といった本が入ると思うと魅力を感じます。あとエコですよね。ただ、現代人の活字離れが進む中それほど大量の本を読む人、更に保管しておく人がいるのでしょうか・・・。偏見ですかね。しかし、それほど大量の書籍を保管することができるならば今後の希望としてルート図や資料集、技術書のような図表が多く何度でも繰り返し使える、保管しておくような電子書籍が欲しいですね。画像じゃなくて動画が入ってて著者近影の写真も動く、みたいな。
ってハリー・○ッターか!!
・・・・・。
やっぱりなーんか肌寒いというかまだ春は遠いですね。
さて、今回は紙製の書籍について紹介していきたいと思います。デナリでは多く分けて二種類の書籍を販売しています。大半は山と渓谷社の出版です。半分隠されているようにおいてあります。
一つ目は技術書。
『登山技術全書(全12巻)』は、山をやり始めた初級者から、一歩踏み込んだ技術の要求される中級者まで様々な山行形態に幅広いレベルで対応しています。また、写真が多く使用している装備も最近の物なので情報量の多さの割にとても解りやすい本です。
『決定版・雪崩学』『雪崩ハンドブック』は雪崩の起こるメカニズムやリスクマネジメントについて、雪の状態変化やスノーピットを掘ったときの雪面の観察方法などを交えて前者はかなり、かなーり専門的に書いています。難しい本です。それと比べて後者は比較的簡単です。でもA4サイズで350頁となるともはやハンドブックではないという・・・。山岳ガイドを目指す方や雪崩に関する知識深めたい方にはおすすめです。
『生と死の分岐点』は山で実際に起きた事故の検証やギアの耐久テストなどが書いてあります。山岳部や山岳会に入ってる方は先輩にカラビナは落とすと内側に見えないひびが入って壊れる、とかザイルを踏むな、踏むと切れるぞとか教えられてきたと思いますが、その科学的根拠、真否などが書かれている本です。
『登山の運動生理学百科』は登山をする時のトレーニングや必要な栄養、水分などクライミングテクニックが外的な技術なら内的な技術といえるものが書かれています。これからリーダーとして、自分の体調管理は勿論ですが他人の体調管理も行っていくようになる人は、外でのリードとは違った視点を持つことができるのではないでしょうか。
『クライミング用具大全』は登攀に関する装備の靴からヘルメット、ザイルからカムまでほぼ全てが使い方から選び方、メンテナンスについて説明されています。この本読めば正直僕程度の店員なんて要らない、黙ってレジでも打ってろって感じですよ。はぁ。そんな感じですよ。逆に言うとせめてこの程度の知識は付けておこう!という事です。
はい!次ルート集。ガイド本。
これは・・・特に書くこと無いです。そのまんまです。百名山の登山ガイドがあってーフリークライミングのトポがあってー雪山のルートがあるって感じ。行きたいところがあれば、いろんな記録や情報がネットにあふれています。ただネットだけーとかこの本だけ―みたいに偏った情報にならないための一つの手段として、ある程度の信頼性のある情報として利用するのがいいでしょう。
電子書籍に話を戻しますが以上のような技術書やルート集の電子化は大いに結構です。じゃんじゃんやってください。でも小説やエッセイの電子化は正直反対です。やっぱり内容の熱を感じるには紙が最高だと思います。紙の千何百年の歴史が遺伝子に刻み込まれているのでしょうか。電子書籍と紙書籍のしっかりした棲み分けが今後とても重要な課題になってくるのでしょう。ではでは。